近年は電話や郵送に加えて、就活ツールとしてもメールが主流になってきました。
企業側にとっても、就活生にとっても便利なメールですが、送付するには内容面でも送信の仕方にも注意が必要です。
ビジネスメールの送受信経験がない学生さんにとっては、基本を習得するまでは少し戸惑うこともあるかもしれません。
就活メールの基本構成や送り方をマスターし、メールの送り方で選考から外されてしまうことがないように社会人としての第一歩を踏み出しましょう。
メールの書き方が難しいという方のために、すぐに役立つ25個のテンプレートについてもご案内します。
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就活メールの基本構成
ビジネスメールは基本的にビジネス文書と同じスタイルで運用されています。
つまり、丁重な挨拶文や明確でわかりやすい用件説明、誰が何の目的で誰に送るのかといった格式が重んじられます。
就活メールも、企業で取引先や顧客とのやり取りに用いられるビジネスメールに準じたスタイルにするのが基本です。
この点、学生時代にはまだメールというツールがなかった世代の人事担当者をはじめ、ビジネスメールに慣れている企業の担当者は基本構成を踏まえ、敬語や丁寧語などもしっかり使ってメールを送信し、返信してきます。
これに対して、今の学生さんは子どものころからメールを活用してきた方が少なくありません。
使い慣れているからこそ、いつものスタイルやモードで気軽にメールを送ってしまうと大変なことになります。
家族や友人、気さくに対応してくれる馴染みのバイト先の店長などに送るのとは訳が違います。
タメ口を使うのはもちろんのこと、ネット用語や絵文字、顔文字を使うことや用件だけ1行送信や1行返信などは絶対にしないようにしましょう。
基本の構成はメールの本文だけでなく、タイトルからスタートします。
タイトルの書き方にも基本ルールがありますので、一から就活メールの書き方を覚えましょう。
タイトルには簡潔に用件と氏名を表示するのが基本マナーです。
人事担当者のもとには多くの就活生からのメールや、業務のメールなどが届きます。
メールを開封しなくても、メーラーでチェックしただけで、誰から何の目的で送られてきたメールかがわかると対応がしやすいです。
大切な用件のメールを、うっかり見逃されてしまうことも防げます。
たとえば、面接の日時の調整に関するメールなら、タイトルに「面接日時について(〇〇大学・氏名)」といったように表記します。
また、企業から送られてきたメールに返信する際には、タイトルはあえて変更せず、企業から送られてきたタイトルのまま「Re」を付けて返信するのが基本です。
一見、失礼に思え、タイトルが見にくくなると心配して直してしまう人も少なくありません。
ですが、企業が送ったメールについては、そのまま「Re」返信のほうが、担当者が分類しやすく対応もしやすいので、そのままでかまいません。
続いて、メールの文面についてです。
文面にはまず、誰に宛てたかの宛名を記します。
企業名・部署名・担当者を記すのが基本です。
たとえば、○○株式会社 人事部 採用ご担当者様といった形です。
企業のメールアドレスは採用向けに作られた部署のメールであったり、人事担当者の個人用アドレスであったりします。
そのメールアドレスに送れば、誰に送っているかわかると思っても、宛名を書くのは基本マナーです。
万が一、アドレスミスをした場合や人事担当者が複数人で1つの新卒採用向けアドレスを利用している場合など、誰宛かがすぐにわかるようにしたいからです。
本文は挨拶文から始まります。
「お世話になります」の一言から始め、それに続いて学校名と学部、氏名を述べましょう。
誰から送ってきたメールか、最初の段階でわかるようにするためです。
大量の就活生のメールに対応しなければならない担当者にとって、誰から届いたかすぐにわかる明快なメールは担当者の負担も減らせます。
本文は敬語をしっかり使って丁寧かつわかりやすく、かつ、見やすく書くのがポイントです。
見やすいこともメールでやり取りする際の重要なポイントになりますので、30文字から40文字程度で改行する、文章のまとまりごとに2行程度空けるといった見た目にもわかりやすい構成にしましょう。
本文を終えたら、最後に改めて署名を入れます。
大学名、学部、氏名と連絡先として電話番号とメールアドレスを表示するのが基本です。
就活メールを送る際のポイント
書き方の基本がわかったところで、送信する際のポイントについて確認しておきましょう。
友人とのやり取りのような気軽な感覚で送信や返信すると思わぬマナー違反や相手に対して失礼なことになるので気を付けなくてはなりません。
送信アドレスは大学のメールアドレスを使用する
送信アドレスは個人的なものや、ケータイやスマホのアドレスを使うのではなく、大学で配布されたものや利用登録をしている大学ドメインの個人アドレスを使うようにしましょう。
大学のアドレスを使うことで誰から送られてきたかがわかりやすくなるとともに、迷惑メールに分類されてしまうなど、思わぬトラブルを防げます。
誤字脱字は送信前に確認する
誤字脱字やてにをはの誤用がないか、伝わりにくい文章になっていないか、必ず読み返してから送信しましょう。
タイプミスや変換ミスは起こりがちなので、必ず、落ち着いて一度読み返してから送るのが基本です。
誤字脱字や変換ミスがあると、いい加減な性格に思われてしまうことや就職後に取引先や顧客にこれをされると困ると思われて、選考から外されてしまう虞もあります。
送信は一瞬の出来事で、後から気付いても取り消せません。
送信前にしっかりとチェックして、後悔することがないようにしましょう。
メールは「テキスト形式」で送る
メールのスタイルはシンプルなテキスト形式を利用します。
絵文字たっぷりのメールやデコレーションメール、デザイン付きのテンプレートなどを利用しないようにしましょう。
基本24時間以内に返信する
企業から送られてきたメールへの返信は、基本的に24時間以内、翌営業日までに返信するのがマナーです。
急ぎの用件である時はもちろん、待たせすぎるのはマナー違反となります。
就職すれば取引先や顧客とのメールのやり取りが発生しますが、その際にはスピード対応がモットーとなります。
相手の求める回答を送るのに時間がかかる場合でも、まずはその旨を伝えて回答が遅れることをお詫びするのがマナーです。
企業からメールを受け取ったにもかかわらず、何日も放置すると就職後にも取引先や顧客に失礼な対応を取るおそれがあると敬遠されてしまいます。
面接の日程調整や会社説明会などイベント参加の申し込みなどで、企業側からいつまでに返信するよう求められた時には、少し検討したうえで指定された期限までに送っても問題はありませんが、なるべく早めの返信が理想です。
返信する時間は相手の業務時間内に行う
企業への返信メールはなるべく24時間以内かつ、相手の業務時間内であるとよりベストです。
企業や職場によっても多少異なりますが、基本的には平日の9時から17時の間に届くようにすると、相手もすぐにチェックができ安心です。
もっとも、就活生もずっとパソコンに張り付き、メールの通知を絶え間なくチェックしているわけにもいきません。
平日の日中は大学の授業があり、他の企業の会社説明会や面接などでメールのチェックができない時も少なくないでしょう。
しかも、気軽に返信できる内容ではなく、まだ慣れない就活メールの書き方に沿って構成し、誤字脱字などもないようにしなくてはなりません。
そのため、落ち着いた環境で時間を取って丁寧に返信をしたいという就活生が多いはずです。
となると、メールをチェックし、返信の時間を取れるのは1日の就活が終わった夕方以降になってしまう方も多いことでしょう。
もちろん、メールは夜中に送ったところで、相手の企業アドレスに送る以上、迷惑をかけるものではありません。
翌朝の営業時間に見てもらうことができます。
もっとも、担当者によっては夕方以降に送られてきたメールが、翌日一番のメールチェックでどんどん入ってくることもあります。
蓄積されたメールの中でなかなか見つけてもらえない虞も少なからずあります。
そのため、メールをもらった当日の営業時間内に返信ができなかった際には、翌朝一番に送るとスムーズです。
企業によって9時スタート、10時スタートなど始業時間は異なっていますが、それに向けて朝起きて大学や就活に行く前に送るようにしましょう。
翌日が土日祝日といった場合は、営業日になるのを待っていると日数を経過させてしまうので、時間帯を問わず、24時間以内ルールを優先させましょう。
メールテンプレート
就活メールの基本構成や送り方を理解しても、実際に書くとなると慣れないスタイルなので不安も残ると思います。
中には文章の構成で悩んだり、敬語の使い方などをいちいち調べたりして、1つのメールを書くのに何十分も費やしてしまう方も少なくありません。
就活で忙しい中で無駄に時間をかけず、効率的にマナーやルールに即したメールが送れるようテンプレートを利用するのもオススメです。
就活に役立つ25種類のメールテンプレート集の無料プレゼントが用意されているので、ぜひあなたもダウンロードしてみてください。
実は企業の担当者の多くも、社内で用意されたテンプレートを使っているので、臆せず使って問題ありません。
まとめ
就活メールにはメールの構成やタイトルなどの書き方にはじまり、送り方や返信の仕方のマナーがあります。
送信にあたっての注意事項をしっかり押さえ、マナーに沿ったメールを送れるようにしましょう。
困った時やビジネスメールに慣れない方は、すぐに役立つメールテンプレートを活用するのもオススメです。