【業界別例文付き】フレームワークを用いて魅力的な志望動機を作成しよう!

【業界別例文付き】フレームワークを用いて魅力的な志望動機を作成しよう!

履歴書の中でも非常に重要な位置を占めるのが志望動機です。

書類選考時にも必ずチェックされますし、面接に進んだときにも確実に触れられる点だと認識しておきましょう。

数ある企業の中からなぜここを選んだのか、最も伝えるべきことが伝わる書き方を例文付きで解説します。

企業が志望動機に求めている3つのこと

企業の採用担当者への各種アンケートでも、一様に「重視する」と回答されるのが志望動機や志望理由です。

それではなぜ多くの企業が志望動機をそこまで重視するのでしょうか。

企業が志望動機を通じて、本当に知りたいと考えていることをまずは理解する必要があります。

志望度の強さを図るため

たとえば応募者が、「入社さえできればどこの会社でもいい」と考えていたら、採用側が魅力を感じるはずはありません。

よほど手が足りていない場合は別かもしれませんが、同じくらいの実力を持つ人材が他にもいるなら、間違いなく熱意のあるほうを採用するでしょう。

学校に入学することと会社に入ることとの一番の違いは、その組織の一員として働くということです。

入学したからといって先生の仲間になって業績を上げるために努力することはありませんが、会社の場合は共に働く仲間として、同じ方向を向き成果を上げなければなりません。

その志があるか、共に闘えるか、強い熱意がなければうまくはいかないでしょう。

応募者が本気で自社の戦力になってくれる意欲があるのかどうか、企業はそこを知りたいと考えています。

社風やその会社のビジョンとマッチしているか確認するため

まともな企業なら、自社が目指すビジョンと応募者の方向性が合っているかどうかを確認したいと考えます。

どれだけ優秀な人材でも、考え方が社風や方針と合わなければミスマッチになる可能性が高いからです。

組織の一員となる以上、組織と同じ方向を見て仕事をしてもらわなければなりません。

企業側は志望動機から自社とのマッチングを知りたいと考えています。

具体的に何がしたいのかを知るため

企業側は、その人が入社してどんなことをしたいのか、何を成し遂げたいと考えているのかを知りたがっています。

逆にいえば「何ができるのか」という問いかけにもなりますので、より具体的に希望する業務やキャリアプランを掲げることがポイントです。

自分の経験から何を得て、何を目標に仕事をしたいと考えているのか、そこをアピールする必要があります。

志望動機を考えるときのポイント

それでは相手に響く志望動機をまとめる場合、どのようなポイントが考えられるでしょうか。

まず取り掛かりとしては、自分がその企業の何に心を動かされたか改めて掘り下げてみるのが一番です。

たとえば、経営理念を知ったときに何かしらの感動を得たり、企業のビジョンに心惹かれたりすることもあります。

ただこれが事実だとしても、単に会社案内を軽く読んだだけの浅い知識だと捉えられてしまうと、逆にマイナスになってしまうでしょう。

自分が心動かされた事実と、そこから得た目標や働く希望も盛り込んだうえで、説得力ある文章を構成することが一番のポイントです。

就活の軸を明確にする

志望動機を考える際にまずやって欲しいことは就活の軸を明確にするということです。

理由としては自分が志望している企業と就活の軸を照らし合わせることによって自分がなぜ志望したのかがわかりやすくなります。

それだけではなく、就活の軸はこれから行われる面接でも度々聞かれることがあるため、必ず志望動機を作成する前にご自身の就活の軸を明確にしておきましょう。

就活の軸の作り方や面接での答え方を知りたい方は是非次の記事を参考にしてください。

企業調べを行う

志望動機を考える際に企業調べをすることも非常に重要なことの一つです。

その会社の事業内容や商品、サービスに対して強い関心を持っていることを志望動機に述べるのは、王道であり正しい考え方です。

選んだ会社には何かしら魅力があるわけですし、自分でも手に取れる商品やサービス、生活を豊かにしてくれる事業などに注目できるはずです。

他にも同様の事業を行っている企業はあるかもしれませんが、たとえばITシステムでもなんらかの業界に特化したシステム開発が強みの場合もあるでしょう。

同じラーメンでも店舗ごとに工夫が違うように、あらゆる企業がさまざまな努力で独自の事業を展開しています。

注目すべきは、何かしらある、その会社ならではの魅力です。

それを知るためには業界研究や企業研究が欠かせませんので、どれだけ情報を集めて分析できるかにかかっています。

将来のビジョンを立てる

志望動機を考える際に将来のビジョンを立てると自分がどのような目的を持ってどんな取り組み方をしていくのかが明確になります。

これによって入社後の取り組み方についてのイメージが湧きやすくなります。

さらには目的が明確になることによって入社後のミスマッチを減らすことにも繋がります。

そのため是非、将来のビジョンを立てて志望動機の作成に役立てましょう。

志望動機のフレームワーク

実際に志望動機を書き始める場合、フレームワークに当てはめることで効率的にベースを構成することができます。

基本はビジネスシーンでもよく使われるPREP法です。

ただし必ずこのフレームワークを使わなければならないというわけではありませんし、ベースを構築した後に、相手先ごとのアレンジするようにしましょう。

含めるべき要素は以下の5つです。

①結論(動機)
②エピソード(体験や能力)
③比較(業界や企業、職種)
④貢献(入社後の取り組み方)
⑤結論(動機の繰り返し)

それぞれを詳しくみていきましょう!

①結論(動機)

まずは自身がその企業を志望するという意思を示しましょう。

そうすることでこの学生は自社を志望してくれているということが一目でわかり、人事にアピールすることができるのです。

また、この時に注意するべきことが一点あります。

それは結論に理由も踏まえるということです。

「私は御社を志望します。」

と伝えても企業としてはそりゃそうだろと感じるだけです。

そのため

「私が御社を志望した理由は社員同士で高め合える環境が整っていると感じたからです。」

のようになぜ志望したのかを簡潔に述べるようにしましょう。

②エピソード(体験や能力)

結論を述べたら次にエピソードを述べて、結論で述べた志望理由の説得力を上げるようにします。

言葉に説得力を持たせるのに有効なのが、実経験が仕事に活かせるというアピールです。

学生であれば社会人として働いた経験はありませんが、アルバイトやサークル活動、ゼミの研究などでさまざまな経験を得ることはできます。

そうして培ったことを、その会社でどのように活かせるのか、どのように事業に貢献できるのかを盛り込みましょう。

入社後の活躍についてもきちんとビジョンを持っていれば、非常に意欲の高い人材と印象付けられます。

もし入社できればどんな仕事をしたいのか、どういった業務でキャリアを積んでいきたいのか、モチベーションの高さをアピールするのも効果的です。

③比較(業界や企業、職種)

エピソードを述べたら次は志望している企業にしかない特徴を取り上げます。

というのもどれだけ意欲があっても、他の会社に入ってもできることしか書かれていなければ、残念ながらその人の魅力は半減してしまうからです。

その会社だからこそ働きたいと希望する理由を明確にできれば、同じような事業展開をする会社の中でそこを選んだという理由になります。

オンリーワン度をアピールするには、その会社の商品やサービスへの愛情や共感を伝える方法もありますし、業界シェアや特許技術などを挙げる方法もあります。

その会社の強みを挙げ、その会社ならではの工夫や魅力を挙げることで共に働ける仲間と認めてもらいやすくなるでしょう。

④貢献(入社後の取り組み方)

比較を述べた後は自信が貴社に貢献できるということを伝えるようにしましょう。

その企業の商品やサービスに心動かされているのは、いわば「外側」から見ている段階です。

入社するということは、今度は組織の「内側」に入り、その商品やサービスを提供する立場になることを意味します。

つまり重要なのは、実際に内側に入ったとき、どのような働きができるのか、またはしていきたいのかという点です。

ここが志望動機にもつながり、企業側がその人に期待したい部分になります。

ポイントは、その企業がこれから進めていく事業を理解したうえでアピールすることです。

たとえばIoTに乗り出すことを公表しているなら、自分が勉強してきたことをその分野で活かしたいとアピールするのはとても良い方法です。

企業の目指す将来、自分が目指す将来、それぞれが合致するなら、仲間として入社後も期待できる人材と印象付けることができるでしょう。

⑤結論(動機の繰り返し)

最後にもう一度結論を述べます。

なぜ述べるかというと志望動機の文字数は意外と多く、内容の要点が分からなくなる恐れがあるからです。

それを防ぐために、最後に自分が1番伝えたい志望した理由を述べることが大切なのです。

ただ、この時最初の文と最後の文が一言一句違わないように気を付けましょう。

 

志望動機のフレームワークポイント

フレームワークを参考に志望動機を作成する前に、きちんとフレームワークがその順番である意味を考えましょう。

フレームワークが前述の順番であることには意味があります。

フレームワークを有効に利用するにはフレームワークの意味についてポイントを理解する必要があります。

以下のポイントを理解して、フレームワークを使用した志望動機を作成しましょう。

結論を最初に伝えることでエピソードが伝わりやすくなる

結論を最初に説明することにも意味があります。

志望動機の基本構成の中には、結論を最初に説明しない構成もあります。

結論を最初に明示することにはどのような意味があるのでしょうか。

結論を最初に示すことで、初めてあなたの話を聞く人が話を聞きやすくなるというメリットがあります。

最初にポイントを説明してしまえば、あとのエピソードが何について話しているのか容易に理解できます。

反対に、もし最初にポイントを提示しないと、初めて話を聞く人は何がポイントでどんな話をしているのかわかりません。

それがわからないまま話を聞いていると集中力が切れ、何も印象に残らない、なんてことに繋がります。

最初にポイントを説明しておくと、企業の印象に残りやすくなるのです。

具体的なエピソードで裏付け

結論を話した後には具体的なエピソードを説明します。

これは、エピソードを説明することで自分の志望動機のポイントが裏付けされるからです。

ただ口で上手い事をいうだけならだれにでもできます。

極端な話、嘘だってつけてしまうのです。

自分がアピールしたポイントが嘘ではないという証明をするために具体的な自分らしいエピソードで裏付けます。

自分が経験した特徴的なエピソードをアピールして、企業に信憑性のある志望動機を伝えましょう。

企業に貢献する意思を示して想像させよう

最後に再度結論を提示しなおします。

しかし、その前に企業に貢献する意思を構成しますね。

これは企業にあなたの入社後を想像させる意味があります。

あなたが入社意欲だけを効果的にアピールしても、大切なのは入社後の働き方です。

自分がどのような目標を持ってどのように企業に貢献できる人材なのか、自分からアピールしましょう。

業界別例文

それでは特に人気の業界別に簡単な例文を紹介しましょう。

あくまでも例ですので、参考にしながら自身の文章を考案してください。

メーカー

私が御社を志望したのは、御社の開発した~という製品に感銘を受けたためです。
はじめて目にしたときに、このような画期的な製品開発にぜひ自分も携わりたいと強く感じました。
大学で~を学び、ゼミで~を製作したときに、製品開発の難しさや奥深さ、形にしたときの大きな喜びを経験しています。
御社はそんな開発分野で業界トップシェアを誇り、世界中の多くの人に新しい技術で感動や喜びを与え続けています。
自分の経験と学んだことを御社で活かし、まだ見たことのない新しい製品を世に送り出すお役に立てればと思い、御社を志望いたしました。

金融

私は貴行の社風に大きな魅力を感じ、入社を志望しました。
いくつかの金融業界の説明会に参加しましたが、貴行の説明会は他とはまったく異なりとても斬新で大いに刺激を受けました。
私は他国に比べてまだ現金払いの割合が非常に高い日本の経済は変わるべきだと考え、大学のゼミでも研究を行っています。
貴行のクレジットカード決済のシステムは業界でも群を抜いて優れており、画期的なサービスにも非常に関心があります。
今後さらなるキャッシュレス決済の加速化が見込まれる中、新しい考えを持つ環境下でスキルを磨き経済市場の発展に貢献したいと考え、貴行を志望しました。

商社

私は物流で世界経済を支えたいと考え、御社を志望いたしました。
御社は総合商社として世界のさまざまな分野で事業展開されており、世界中に広いネットワークを有しています。
大学では経済学部に所属し、経済の仕組みとともに物流の重要性を学びました。
そして御社のように安定した物流を支える存在こそ、世界経済を回すためには欠かせないという確信に至りました。
自分もぜひ培った経済の知識を活かし、御社の物流分野で活躍したいと考え志望いたしました。

食品業界

私はより安全な食品を提供することで、1人でも多くの人を笑顔にしたいという想いから御社を志望いたしました。
高校生のころ私はニキビに大変悩んでおり、毎月クリニックに通い塗り薬や化粧水をもらっていました。
しかし、経過は思わしくなく、母が食生活から改善しようと提案してくれたことから、我が家の食卓は素材を意識した料理が中心に切り替わります。
食生活を改善したことで、何年も悩まされてきたニキビも徐々になくなり、3ヶ月後には自分でもびっくりするほどの丈夫な肌に生まれ変わりました。
この経験から、私は安全な食生活を送ることがいかに大切なのかを学びました。
そして安全な食品を1人でも多くの人に知ってもらいたいと考えています。
御社で扱うオーガニック食品は一般の食品より高価ですが、それ以上の価値があります。
御社では安全な食品を提供することを通して、人々を笑顔にできます。
私は体に優しい御社のオーガニック食品をたくさんの人に知ってもらい、人々に健康な食生活を提供したいと考えております。

自動車業界

私には交通事故ゼロを目指したいという信念があり、安全技術に強いこだわりのある御社を志望いたしました。
私は小学生の時、自転車に乗っていて交通事故にあったことがあります。
自転車に乗っている私に、ドライバーが気付くのが遅れたことが原因です。
御社が開発する自動車には自動ブレーキが装備されており、アクセルとブレーキの踏み間違い事故防止機能なども搭載されています。
私が小学生のころにも、このような自動ブレーキなどが搭載された自動車があれば、事故を避けることができたかもしれません。
御社の自動車は、「ぶつからないクルマ」として世界にも認知されています。
自動車の製造において何より大切なのは、交通事故を起こさない自動車を作ることです。
安全技術にこだわりのある御社の自動車を世の中に広めることで、交通事故ゼロの社会を自ら作っていきたいと考えています。

広告業界

私が御社を志望した理由は、広告を通して多くの人々に感動を伝えたいと考えているからです。
私は大学では演劇部に所属していました。
余っていたチケットを使って、たまたま演劇を観に来てくれた人が公演後に涙を流しながら感想を伝えてくれたことがあります。
伝え方次第では、人の心を大きく動かせるのだと実感した瞬間でした。
御社の広告には、グッと心に刺さるキャッチコピーが多く使われています。
演劇部ではセリフを考える際に、誰かの心に響く言葉や人の心を動かす言葉を意識していました。
御社ではよりレベルの高い環境に身を置き、演劇部での経験も活かしながら常に自分を高めることができます。
これからは劇場ではなく広告の世界で、心を強く捉えるキャッチコピーを生み出し人々に感動を与えたいと考えています。

志望動機で避けるべきNG例

志望動機では避けるべきNG例文を紹介します。

企業理念に共感

私は御社の企業理念に大きな魅力を感じました。
私のモットーは「何事も楽しく」であり、御社の企業理念にはそれに近いものを感じました。
仕事をするうえでは楽しいことばかりではなく、越えられそうにない大きな壁に当たることも予想されます。
しかし、私はどんなつらい状況の中にも一筋の光を見つけ出すことができ、楽しく乗り越えられることができるのが強みです。
御社には利益には直結しないセクションもありますが、どのような仕事にも全力で向き合うことで仕事の中に楽しさを見出して、御社に貢献することを約束します

サービスが好き

私は御社のモバイルオーダーのサービスをとても気に入っていることから、志望いたしました。
私が初めて御社を知ったのは小学校2年生の時で、映画の帰りに初めてポテトを食べたことがキッカケです。
絶妙な塩味のポテトはとてもおいしく、食の細かった私でもあっという間にたいらげることができました。
それからは御社のポテトの大ファンになり、春休み、夏休みと長期の休みが訪れるごとに両親に頼んで御社の店舗を訪れるようになりました。
そして、2018年に登場した御社のモバイルオーダーは画期的なサービスだと思っています。
列に並ばずにポテトをすぐに受け取ることができるのは、大変にありがたいサービスです。
また食事中の追加注文にもとても便利なところも気に入っているポイントです。
御社のポテトはもちろんのこと、モバイルオーダーサービスには頭が下がります。
御社のサービスの素晴らしさを、世の中に広めていきたいです。

福利厚生

私は御社の福利厚生の内容に感銘を受けたため志望いたしました。
私の両親は、福利厚生の整った会社で勤務しています。
そのため、幼いころから海外の保養所やテーマパークの特別枠などにも連れていってもらっています。
この経験から、仕事でのモチベーションを保つためにも、福利厚生は非常に大切であると考えています。
御社は福利厚生で人気の企業ランキングでは常に上位をキープしており、働きやすい環境であることは間違いがありません。
また、御社の福利厚生を利用すれば、今度は私が両親を旅行に連れていってあげることで恩返しもできます。
私は、福利厚生の整った御社を強く志望しています。

まとめ

志望動機は、企業側がそれを通じて何を知りたいと考えているのか、求めるものを理解して書くことが重要です。

なぜその会社でなければならないのか、その会社の一員になったときに、何をしたいのか、何ができるのかがきちんと伝わる文章に構成することがポイントといえるでしょう。

まずは自分の心が動いた理由を改めて見直し、熱意が伝わる言葉をまとめてください。

いつでも立ち戻れるように、フレームワークを活用するのも良い手段です。

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