あなたはIT業界の仕事についてどこまで理解できていますか?
正直、どんな仕事があるのか、どんな業界なのか働いたことがないため、イメージがし辛いと思います。
そこで本記事では、IT業界の業界分析を元エンジニアの方やIT企業で働く方に話を伺い、「IT業界とは」や「開発の流れ」などをご紹介していきます。
ぜひあなたもこの記事を参考にし、IT業界の業界分析を行っていただければと思います。

元理系大学院卒で今は就活市場編集長になります。
大学在学中、プログラムばかりしていた元エンジニアが文系でもIT業界に就職できる理由を今までの経験からまとめました。
IT企業には色んな種類がある
IT業界といっても様々な種類の企業があります。
そこで、まずはIT企業の種類についてご紹介していきます。
IT業界は大きく5つに分けることができます。
- インターネット業界
- ハードウェア業界
- ソフトウェア業界
- 情報処理サービス業界
- 通信業界
インターネット業界
インターネット業界とは、あなたが普段から使用しているインターネット上のサービスを提供している企業やインターネットを利用したサービスを展開している企業のことを言います。
インターネット業界の中にも展開しているサービスによって種類があるため、紹介していきます。
Webサイト制作
Webサイト制作は、HPやECサイトの構築や運営代行を行います。ただ、実際に制作すること自体はハードルは低いのですが、その後の運用を行い成果を出すところまでを行わないといけないことが多く、構築だけでなくWebのコンサルティングも実施することが多くなってります。
Webサイト制作は、主に4つの流れで行っていきます。
- 企画
- 設計
- 制作
- 公開
SNS
LINE、Instargramなど誰もが今使用しているSNSもインターネット業界になります。
基本は無料で使えるが、LINEであればスタンプの購入など無料から優良への切り替えにより収益を得たり、Youtubeなどは広告収益を得られるため、子供の人気職業ランキング上位にも入っているYoutuberも増えてきています。
今後、SNSは生活から切り離すことができないものではありますので、IT業界を見るのであれば、一度目を通しておくのも悪くないと思います。
EC
Amazonや楽天市場など今インターネット上で商品を購入することが主流になってきております。
非常に早いスピードで成長している産業であり、業界規模が今後もさらに大きくなっていく業界になります。
また、Amazonや楽天市場のような総合ネット通販だけでなく、メルカリが行っているフリーマーケットなどのCtoCのビジネスモデルを展開している企業も増えてきております。
ECについては、
- ECサイトの運営
- ECサイトのコンサルティング
がメインの仕事となり、自社でECサイトを運営するのかそれとも他社のECサイトをコンサルティングするのかで業務内容は異なってきます。
こちらはあなたが求める仕事がどちらなのかを再確認してから企業を探すようにするのがいいでしょう。
インターネット業界は、急激に伸びている業界ではあるのですが、エンジニア経験者やPCスキルを持ち合わせている方を採用する傾向があるため、未経験で内定を獲得するためには、プログラムの勉強などの準備をしておく必要はあります。
ハードウェア業界
ハードウェア業界は、パソコンやスマートフォンなど目に見える機械や設備、装置を開発する業界になります。
ハードウェア業界の仕事は組み込み式エンジニアと呼ばれることが多く、機械に組み込まれるシステムの開発・設計を行っていきます。
みなさんが普段使用しているスマートフォンや家電、さらいは鉄道の自動改札などにはシステムが組み込まれています。
また、近年IoTの流行により、ハードウェアにインターネットを組み込む機械も増えてきております。
そのため、ハードウェア業界に就職すると、ハードウェアの知識だけでなく、ソフトウェアやインターネットの知識も身につけることができます。
ただ、他のIT業界とは異なり、ハードウェア業界は技術者としての側面が強く、また日本のモノづくりとの関係性もありスキル重視で採用する企業が多い傾向があります。
そのため、理系の方が就職することが多い業界でもあります。
代表的な企業
ソフトウェア業界
ソフトウェア業界とは、おそらくあなたがITとしてイメージしている業界になります。スマートフォンのアプリを開発したり、企業が使用するシステムを開発する業界になります。
ソフトウェア業界の中には、自社で製品を開発するサービス(自社開発)、他社の製品を自社で開発するサービス(受託開発)、他社の製品を他社で一緒に開発するサービス(常駐サービス)と3つのサービスがあります。
自社開発
自社開発は自社で自分たちの製品を作る企業になります。
そのため、開発するスキルだけでなく、顧客のニーズや市場の調査なども行う必要があります。
また、開発に関しては受託開発や常駐サービスよりも自由度が高く、作りたい製品を作ることができるため新しい知識などが身につきやすい企業になります。
ただし、開発したシステムが全く売れずに開発費を回収できないという問題も発生したりするため、一から新しいサービスを立ち上げている会社に就職する際は、その企業をしっかり吟味して判断するようにしましょう。
受託開発
受託開発は自社開発とは異なり、お客様から依頼された製品を作る企業になります。
受託開発で重要なポイントとしてはお客様からの納期になります。
基本的に受託開発をする際には納期が決められており、その期間内にお客様から求められるシステムを開発しなくてはいけません。
そのため、自社開発では開発スキル、受託開発ではプロジェクトをマネジメントする能力が重要になってきます。
常駐サービス
常駐サービスは、お客様先に行き、そこで他の会社のエンジニアと一緒に開発を行う企業になります。
こちらは、未経験でも入社しやすい企業になり、研修制度も他の企業と比べて整えていることが多いです。
ただ、働く場所が自分の会社ではなくお客様先の会社であるため、帰属意識が薄くなることも多々あります。
様々な企業と一緒に開発を行うため、幅広い技術が身につく半面、何か1つに特化した技術力が身につきにくい企業になります。
情報処理サービス業界
情報処理サービス業界は、ITを導入したいと考えている企業に対して、導入支援を行ったり、ITの活用に関するコンサルティングを実施したりと、ITシステムを活用したいと考えている企業になります。
情報処理サービス業界でよく知られているのがSIです。他に代表的なのがITコンサルタントです。
この2つを今回はご紹介します。
SI
SIはシステム導入しようとしている企業に対して、システムの開発から導入後のサポートまで全ての支援を行う企業になります。
そのため、システムを開発して終了というわけにはいきません。
実際に、SIを志望される就活生は多いので、かなり難易度は高いです。
選考を希望される方は、しっかりと対策をする必要があります。
ITコンサルティング
ITコンサルティングは、ITを用いてお客様の経営課題を解決するために、戦略を立て実施していくのが仕事になります。
ITコンサルティングは、
- 総合コンサルティング
- 戦略特化型コンサルティング
- 業務効率改善系コンサルティング
- 中小企業向けコンサルティング
- シンクタンク系コンサルティング
など多岐にわたり、その企業によっては、お客様であったり、コンサルティングする内容が異なってきます。
- 総合コンサルティング
- 戦略特化型コンサルティング
- 業務効率改善系コンサルティング
- 中小企業向けコンサルティング
- シンクタンク系コンサルティング
通信業界
通信業界は、ITにとってなくてはならない業界で、電話回線やインターネット回線などの通信回線を構築することがメインの業界になります。
通信業界には、第一種通信事業者、第二種通信事業者、通信インフラ設備の3種類あります。
第一種通信事業者
第一種通信事業者とは、自社で電話回線やインターネット回線を所有している会社になります。
モバイル回線でいうと、NTTドコモ、ソフトバンク、KDDIの3社になります。
自社で通信回線を持っていることが必要になるため、企業としては参入することが難しく、モバイル回線はこの3社が現在は独占状態となっております。
第二種通信事業者
第二種通信事業者とは、第一種通信事業者から回線を借りて、通信事業を行う企業になります。
モバイル回線を例にすると、UQモバイルなどの格安携帯の会社になります。
また、インターネットの接続サービスやインターネットサーバの貸し出しサービスをしている会社なども第二種通信事業者に含まれます。
ITの仕事内容
ここまでは、IT業界に関する情報をご紹介していきましたが、ここからはITに関する仕事の流れをご紹介していきます。
ITの仕事の流れは
- ヒアリング
- システムの提案
- システムの設計
- プログラミング
- システムの検証
- システムの導入
- 運用とサポート
になります。
ヒアリング
お客様の現状の業務内容とその問題点から、どこにシステムを導入するのかなどをお客様と話し合いながら検討していく仕事になります。
お客様によって抱えている問題が異なってきますので、様々な経験をしていることが重要になります。
システムの提案
ヒアリングした結果をもとに、開発するシステムの提案をお客様にする仕事になります。
予算などからお客様の要望全てを叶えることはできないこともあるため、様々な仕様のシステムを考え、その中でお客様の要望を一番満たすようなシステムを提案します。
この工程でミスを犯すと後々の工程においてお客様との食い違いが起こってしまうため、システムの提案は慎重に行う必要があります。
システムの設計
提案した内容で問題がなければ、実際にどんなシステムを開発するのか詳細まで考えていきます。
お客様の要望を実現するにはどんなシステムが必要なのかを考える必要があるため、システム開発の経験をしておく必要はあります。
プログラミング
設計が完了した後は、実際にプログラミングを行いシステムの開発を行っていきます。
システムの検証
プログラミングが完了した後は、作成したシステムの検証を行っていきます。
プログラムが完成してもシステムが正常に動くとは限りません。
しっかりと、開発したシステムの動作確認を行い、問題がない状態でお客様に納品できるようにします。
システムの導入
お客様が開発したシステムを利用できるように、システムの導入を行います。
初期で設定しないといけないことや、今まで利用してきたシステムからの引き継ぎなど、導入後お客様が利用できるよう準備もここで行います。
7.運用とサポート
システム導入後、利用方法に関する不明点や不具合の対応などを行います。
どれだけチェックしたシステムでも不具合が起こる可能性は0%ではないため、導入後のサポートもIT企業の仕事の1つになります。
さらに、利用していて「こんな機能もあればいいな」というような意見も出てくるため、そちらの対応も行っていきます。
以上がIT企業の仕事内容の流れになります。
プログラミングをするだけでなく、お客様の打ち合わせ、導入後のサポートなど思っているよりも仕事内容は多岐にわたります。
そのため、IT業界では様々な能力を身につけることができます。
ITに向いている人
最後に、IT企業に向いている方の特徴をご紹介していきます。
あなたがこの中の1つでも当てはまるのであれば、一度IT業界を見てみてもいいかもしれません。
パズルが好きな方
プログラムは数学というよりもパズルに近いものになります。
様々な要素を組み合わせて作りたいシステムを開発していきます。
そのため、数学が苦手でもパズルが好きという方はITに向いていると言えます。
コツコツ継続できる
ITは営業のようにすぐに成果が出にくい業界になります。
ただ、継続的にコツコツ続けていくことで必ず成果に近づいていきます。
そのため、コツコツと作業を継続できるような方はIT業界オススメです。
論理的、理詰めで考える
プログラムは記述したことしか実行できないという特徴がございます。
そのため、論理的な考えを持ち合わせておくと、より複雑なものもシンプルにすることができます。
また、システムを開発する際に、システムに関する説明をすることが多々ございます。
その際に、論理的に話ができれば、より説明が和k理安くなり相手からの信頼も得らることができます。
モノづくりに興味がある
最後は、モノづくりに興味があることです。
ITもモノづくりに含まれ、さらに日々新たな技術が作られている業界になります。
そのため、今はないものを作り出していくことができ、モノづくりに興味がある方にはうってつけの業界になります。
メーカーもいいのですが、IT業界もいっしょに見てみていただきたいです。
まとめ
IT業界がどんな業界なのかをご紹介いたしました。
IT業界といっても様々な業界があり、仕事の内容も異なってきます。
あなたがどんな仕事を目指しているのかによって、志望する際は変わってきます。
ぜひあなたの将来像をもとに志望するIT企業を選択していただければと思います。