金融業界の自己PRは何を伝えるべき?職種別の求められる能力についても解説

金融業界の自己PRは何を伝えるべき?職種別の求められる能力についても解説

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はじめに

「金融業界の自己PRはどのようにすれば良いのだろうか?」 「銀行や証券会社など職種によって求められる能力は?」 「自己PRの構成がわからない」 このように金融業界へ就活や転職を考えている方には、たくさんの疑問や悩みがあるのではないでしょうか。

本記事では、金融業界を志望する人に金融業界の動向や必要な資質、職種別に求められる能力に加え、具体的に自己PRを作る際のポイントや構成、自己PRの例を紹介しています。

この記事を読むことによって、金融業界の動きや職種別に求めている能力、自己PRの対応策を把握できます。この知識をもとにして自分に合った職種を選択でき、就活や転職で悩んでいる方も前進できるでしょう。

金融業界へ就活や転職を始めたい方は、是非チェックしてみてください。

金融業界の自己PRを作る際のポイント

金融業界の自己PRを作るにあたって、どのような点を踏まえればいいのか、押さえておきたいポイントや気を付けるべきポイントをご紹介します。

  • 金融業界が求める人物像を把握する
  • 結論から話す
  • 自己PRの根拠として具体的なエピソードで説明する

金融業界が求める人物像を把握する

自己PRと言っても、就活における自己PRは、ただ自分について語ればいいのではありません。

志望する業界やエントリーする企業にマッチする人材であることをアピールできないと、内定には至りません。

そのため、自己PRを作成する前に、金融業界で求められている人物像を把握することが求められます。

求められる人物像に沿った自分の強みや魅力がないかを、自己分析を通じて明確にしましょう。

結論から話す

自己PRをする際には、「自分はこういう人間です。」という結論からスタートしましょう。

前置きとなる説明や導入の話は必要ありません。

たとえば、「御社では〇〇という人材を求めていますが、私はそれに当てはまっており、○○が強みです。」と伝えるのではなく、ストレートに「私の強みは〇〇です。」から始めます。

何があなたの一番言いたいことなのか、何があなたのアピールポイントなのかが最初の一言でわかることで、面接官の興味を惹き、あなたを印象づけることができます。

それがアピールポイントである理由は、結論の後に簡潔に話しましょう。

自己PRの根拠として具体的なエピソードで説明する

自己PRの結論と理由を述べたら、それを根拠付ける具体的なエピソードを説明することが重要です。

アピールポイントが単なる絵に描いた餅にならないよう、過去の経験談などを引き合いにして、自分のアピールしたい点が発揮されたエピソードを語りましょう。

具体的なエピソードがないと、企業の求める人物像や職種の適性に合わせて、内定を得たいだけの目的で自己PRを作り出したと思われかねません。

企業が求めているのは、その業務を遂行でき、企業に貢献してくれる活躍が期待できる人物です。

具体的にアピールポイントを発揮し、結果や成果を残せた経験などがなければ、本当に活躍できる人材なのか疑問符が残ります。

エピソードはとくに制約はなく、部活動やゼミ、サークルなどの学生時代の経験や大学時代に学んだこと、アルバイトやボランティアの経験など何でもかまいません。

経験談と言っても、単に事の経緯を語るのではなく、その経験の結果、得られたものや、自分のアピールポイントをどう発揮でき、どういう成果に結び付いたのかまで具体的に話すことがポイントです。

金融業界を志望する人に必要な資質

どの業界においても「信用力」は不可欠ですが、特に金融業界においては非常に高い「信用力」を求められます。そのような金融業界に就職するためは、次の4つの資質が必要です。

  • 知りえた情報を口外しない
  • ルールや期日を順守できる
  • 慎重さと正確さ
  • 肉体と精神の強さ

知りえた情報を口外しない

金融業では、お客様の資産や極めてセンシティブな個人情報、会社の重要な情報に触れることになりますので、機密を守ることのできる思慮深さが必要です。

業務上知りえた情報を外部に漏らしてしまうことによるリスクとしては、例えば証券会社のインサイダー取引が挙げられます。

※インサイダー取引:上場企業の役員、社員、その他の関係者が、公表されていない会社の重要な事実に基づいて行う証券の取引

ルールや期日を順守できる

金融業は様々な法律に基づいて業務を行っていますので、法律に関する知識はもちろん、それを順守する誠実さが必要です。

また、期日を過ぎてしまうとお客様に大きな損害を与えてしまう作業が多くありますので、責任感をもって期日を順守できる真面目さが要求されます。

慎重さと正確さ

②と関連しますが、法律やルールにのっとって、仕事を期限までに間違いなく処理することができるという慎重さと正確さが求められます。

肉体と精神の強さ

資格がないと扱えない金融商品もあるため、普段の仕事の他に絶えず継続して資格の勉強が必要です。

また決算期や大幅な法律改正があったときなどは非常に忙しく、営業職であれば特に体力がなければ務まりせん。

お客様に損をさせてしまうのではないかという不安と向き合うため、タフな精神力をもって、向上心のある前向きな姿勢で取り組むことが大切です。

金融業界の職種別の求められる能力

金融業界では職種によって求められる能力が異なってきます。

しかし、共通して求められる能力はコミュニケーション力や柔軟性、忍耐力です。これらの能力は顧客への対応やICTなど新しいスキルへ順応するために必要となります。

ここからは、金融業界に共通して求められる能力を踏まえ、職種別の能力を紹介しましょう。

  • 証券会社の場合
  • カード会社の場合
  • 銀行の場合
  • 政府系金融機関の場合
  • 外資系投資銀行の場合
  • 生命保険会社の場合
  • 損害保険会社の場合
  • リース会社の場合
  • アセットマネジメントの場合

証券会社の場合

証券会社は金融商品の仲介や株式の運用などで収益を得ており、顧客である投資家に対しては資産運用のアドバイスや金融商品の提案します。

そのために必要とされる能力は、顧客とのコミュニケーション能力や株価の動きを予測する判断力、また情報収集能力も必要とされます。

カード会社の場合

カード会社は利用者からは年会費や手数料を集め、加盟店からはカードの利用に伴う手数料により収益を得ています。

また、カード会社は利用者や加盟店の双方からカード会社としての信用を求められます。そのため、信用とともに責任感ももたなければなりません。

このようにカード会社は信用や責任を担う会社であるため、採用に関しても同様の能力が求められます。

銀行の場合

銀行員の採用において求められる能力はカード会社と同様に信用と責任感です。また、銀行の業務には預金業務の他に貸付業務があります。

この場合は企業などの経営状況を調べて、適正な貸付となるようにしなくてはなりません。

そのため企業などの経営に関心があって、経営状況を判断できる能力が求められ、さらに窓口対応のため顧客とのコミュニケーション能力も必要です。

政府系金融機関の場合

政府系金融機関は国の出資により設立された銀行です。業務内容は国の経済発展や企業の活動支援します。

他の金融機関と異なることは国家プロジェクトに関わることが多くあります。必要とされる能力としては責任感や使命感、自分の仕事に対するプライドをもつことです。また、グローバルな視点をもつことも大切になります。

外資系投資銀行の場合

外資系投資銀行は企業を対象として資金調達やM&Aの支援、アドバイスすることを主要な業務としています。

また証券会社と同様に証券業務も行いますが、証券会社との違いは法人が対象となることです。

外資系投資銀行は成果主義を基調としているため厳しい側面をもっており、心身がタフであって、粘り強さなどが求められます。外資系であることから英語も必要とされます。

生命保険会社の場合

生命保険会社は保険商品の保険料と集めた保険料を原資とした運用益を収益としています。

保険商品を勧める上では、顧客に寄り添った商品の説明などのコミュニケーション能力が必要です。

また顧客に対して保険商品を説明するためには、商品に対する理解力とプレゼンテーション能力が求められます。

損害保険会社の場合

損害保険会社も顧客へ保険商品を販売し、集めた保険料やその運用益が収益となっています。

保険商品を説明するためには、プレゼンテーション能力や保険に関する知識が必要です。

また、被害にあった顧客へ保険適用する際には冷静で的確な対応力が求められます。顧客に寄り添う対応も生命保険会社の場合と同様に必要です。

リース会社の場合

リース会社は、設備などを顧客に貸し出すことによりリース料を得ることが主な収益です。

顧客には、貸し出す設備などの説明やリースによるメリットを的確に理解してもらわなければなりません。

そのため、プレゼンテーションやコミュニケーションの能力が必要です。近年では海外とのリース取引も増加しているため、語学力やグローバルな視点もなければなりません。

アセットマネジメントの場合

アセットマネジメントは顧客の資産を預かって管理運用する業務です。

管理運用の中では、さまざまな投資をし、投資の手数料や運用費用を収益としています。

顧客が有利になる投資するためには運用するファンドの知識を得るための研究や勉強を欠かせません。

向学心や向上心をもつことが必要とされます。

金融業界の自己PRで伝える際のおすすめの構成

金融業界で厳しい競争を勝ち抜き、内定を得るためには、自分の強みや人柄をアピールする自己PRで面接官にほしい人材と思ってもらわなくてはなりません。

そのためには、内容だけでなく、どのような順番でどう話すかの構成も重要になります。

金融業界は高い正確性や倫理性、ロジカルな思考が要求される業界ですので、基本はPREP法を用いて構成するのがベストです。

PREP法とはPOINT(結論)→REASON(理由)→EXAMPLE(具体例)→POINT(まとめの結論)で構成されます。

結論:私の自己PRは〇〇です(アピールポイント)

PREP法ではまず結論からスタートします。

一般的に自己PRを求められれば、「私は〇〇で、~のような性格で、〇〇が得意で、〇〇もできます」など、自分がどのような人間で、どのようなことができるか、次々と挙げながら、自分を知ってもらおうとするはずです。

ですが、就活における自己PRでは、アピールポイントは1つに的を絞る必要があります。

わずか15分程度の限られた面接時間の中で、自分を知ってもらうためにはいくつもの側面を挙げるより、1つに絞ることで、どんな人物かをわかりやすく伝えられます。

しかも、最初にアピールポイントが何かから話すことで、最初の一言で、あなたの特徴を印象づけられるのがメリットです。

理由:なぜならば〇〇で〇〇ということがあったからです

まずは結論として、アピールポイントは何なのかを一言で簡潔に伝えてから、それを一番のアピールポイントとして選んだ理由を述べましょう。

初めて会う面接官に、そのアピールポイントが本当だと理解してもらうためには、なぜそれを選んだのかの理由が必要です。

しかも、その理由は、経験に基づくものでないといけません。

家族や友人にそこがあなたの強みだと言われるからといった他人からの評価や自分でそう思うからという主観ではなく、実際の経験から、自分のアピールポイントだと感じた理由を伝えましょう。

経験に基づくことで、内定を得るために作りだしたのではなく、本当に強みなのだということを納得させやすくなります。

エピソード:私は〇〇で〇〇をしていました

続いて、そのアピールポイントをより納得させる、経験に基づくエピソードを紹介しましょう。

具体的なエピソードを話すことで、そのアピールポイントが実際に発揮できることを伝えやすくなります。

具体的なエピソードを通じて、あなたの人と成り、考え方や行動力なども伝えることが可能です。

自己PRとして、自分の良いところをあれもこれもと話すより、アピールポイントは1つに絞ったうえで、それを伝えるためのエピソードを通じて、あなたという人物がどんな人なのかを伝えるほうが、面接官に理解しやすく、印象づけられます。

エピソードも1つに絞り、アピールポイントが強調できるよう、困難に直面して乗り越えた経験を選ぶのがベストです。

問題:その経験で〇〇という問題に直面しました

エピソードの概要を紹介した後、その経験で直面した問題や課題を紹介しましょう。

面接官はあなたの経験談を初めて聞くわけですので、どんな状況なのかイメージしやすいように伝えることがポイントです。

冗長にならず、簡潔かつ明確に、何が問題だったのかを伝えてください。

選ぶ問題は、自分がアピールしたいポイントを使って自らの考えと行動で乗り越えられた内容であることが必要です。

他人の意見で解決したとか、他人のアイディアをもとに乗り越えた内容ではなく、自分のアピールポイントが役立った問題を選んでください。

行動:私は〇〇と考え〇〇を行いました

直面した問題に対して、どのように考え、どのような行動を取ったのかを説明しましょう。

もちろん、最初に結論づけたアピールポイントを活かした行動であることが必要です。

長々と語るのではなく、簡潔かつ具体的にわかりやすく説明しましょう。

最初に伝えたアピールポイントがしっかり伝わってくるように、うまくまとめて述べることがポイントです。

アピールポイントを印象づけるのはもとより、なんらかの問題に直面したときに、あなたがどのような行動を取る人物なのかもイメージさせることができます。

就職して仕事をしていくうえでは、さまざまな問題に次々と直面することになります。

その際にどのように乗り越えられるのか、あなたの行動力などもチェックされるところです。

結果:その結果〇〇となり〇〇に大きく貢献しました

直面した問題に対して、どのような行動を取ったか、アピールポイントを伝えられたことで、話が終わってしまう方もいますが、結果までしっかり伝えることが大切です。

あなたがアピールポイントを活かした行動に出たことで、問題が解決できたのか、どのような結果がもたらされたかを具体的に紹介してください。

単に「自分の行動で問題は解決されました」だけでは十分ではありません。

自分が行動に出たことで、どう変わったのかをビフォー・アフターがわかるように伝えるのがポイントです。

できれば、数値などのデータを用い、客観的な違いを伝えましょう。

アルバイト先の売上が20%アップした、作業効率が5分短縮されたなど、結果が明確になる客観性がアピールできるとベストです。

結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております

最後の結論では、再び、自分のアピールポイントを強調するとともに、そのアピールポイントを、入社後にどう活かすかを話すことが重要になります。

エピソード紹介で結果まで伝えると、そこで話が完結してしまう人や話し終えた感を持ってしまう人が多いですが、最後のまとめの結論は忘れてはいけません。

就活の面接における自己PRは、単に自分をアピールする場ではなく、その企業にとって、いかに役立つ人物であるかを伝える機会だからです。

最初に結論で述べたアピールポイントを、これまでの経験を活かし、どう入社後に活かせるのか、具体的な場面や業務などを挙げて主張しましょう。

単に「経験を活かして頑張ります。」ではなく、具体的に〇〇という場面を想定することで、その企業への意気込みが伝えられます。

金融業界の自己PR例

金融業界向けの性格的な特徴を活かした、代表的な要素をもとに自己PR例をご紹介しますので、参考にしてください。

慎重な性格

金融業界では金銭を扱うとともに、顧客の大切な資産を預かることや運用をすることとなります。

顧客へのリスクの説明や、顧客の年齢や経験などに合った商品の提案、顧客に損害を与えないよう最大限配慮する、顧客情報を流失させないなど、慎重性が求められます。

そのため、慎重な性格は自己PR材料となります。

「私は慎重な性格で、金融業界が適職だと志望しました。

顧客の大切な資産をお預かりし、期待する利益を上げた運用を行っていくうえでは顧客へのリスク説明や慎重なリスク管理が欠かせません。

私は親からの仕送りとアルバイトで稼いだお金を、毎月の家賃、光熱費、通信費、食費に分けて管理しており、毎日、収支を付けることを欠かしません。

金銭に関する慎重さと管理力は、御社での仕事にも活かせると考えています。」

忍耐力がある

金融業界でも、ノルマや成績目標が課せられる営業職や、為替業務や証券など早朝から深夜や明け方までシフトや残業などが入る職種の場合は、忍耐力も求められます。

「私は忍耐力を武器に、御社の営業職としての活躍を目指しています。

幅広い選択肢がある時代に、粘り強く商品の必要性や魅力を提案することが顧客を納得させるカギを握ると考えるからです。

高校時代は柔道部に所属しており、毎朝稽古がありました。

3年間1日も休んだことがなく、雪の降る氷点下の道場でも稽古に取り組んだのは私だけでした。

体力面でも精神面でも忍耐力が養われているので、顧客に寄り添いながら、粘り強くアプローチをして成果を上げることができると考えています。」

真面目な性格

多額の金銭が動く世界ですので、採用する企業にとっても、お金を託す顧客にとっても真面目な性格であることは重要な要素です。

「私のアピールポイントは真面目な性格です。

これまで一度も、人との約束を破ったことがありません。

家族とも友だちとも交わした約束は必ず、紙に書き出して明文化し、いつまでに何をするのかを明確にしています。

約束を果たすまでは机の上に紙を張り出しておくので、相手が忘れていても、必ず約束を果たす真面目さがとりえです。

必ず約束を守ってくれる人と信頼をされているので、顧客との関係でも職場でも信頼を勝ち得、業務を円滑に遂行できます。」

金融業界の動向

かつての金融業界は保守的で、安定を重視していました。

しかしイギリスで1986年に証券取引手数料が自由化され、いわゆる「金融ビッグバン」が起こったことをきっかけに、世界各地で金融機関の改革、規制緩和が進みました。

もちろん日本も例外ではありません。

1997年に「日本版金融ビッグバン」として、各種手数料の自由化、外資系企業の進出、ほかの業界から金融業界への進出などが解禁されたのです。

銀行再編によって三大メガバンクが誕生する一方、小売や通信事業者が独自の銀行を設立するなど、金融機関同士の競争が激しくなります。

さらに、銀行と証券、通信事業で共通のログインIDが使用できることやポイントが貯まるサービスを提供するなど、顧客の囲い込みの動きも活発です。

金融業界は、かつての保守的な業界から、競争の激しい業界へと変化したのです。

IT化による業務効率化

他社との競争を考えるうえで欠かせないのが、業務の効率化です。

特に近年では、今まで人手で行ってきた業務をIT化することで、時間とコストを削減する動きが広がっています。

多くの金融機関で導入されているのが、デジタルレイバー(RTA)です。

RTAとは、認知技術(ルールエンジン・機械学習・人工知能等)を活用した、業務の効率化・自動化の取り組みのことです。

銀行が住宅ローンなど貸付業務を行う場合を例にとってみましょう。

従来は顧客から紙ベースで申し込みを受けた後、各担当者が審査や貸付などの業務も紙ベースで進めていたため、審査結果を出すまでに数日かかっていました。

しかしRTAの一環として人工知能(AI)を活用している場合、AIが顧客のデータから貸付の判断に必要な信用度を算出し、即時に審査結果を出すことができます。

これによって営業担当者が顧客と対面している間に審査が終わり、その場で審査結果を伝えることができるようになりました。

社内での業務効率を高めるだけでなく、顧客にメリットをもたらすことで、顧客の獲得にもつながります。

fintechの登場

fintech(フィンテック)とは、finance(金融)とtechnology(技術)を組み合わせた造語で、従来の金融業務と情報技術を組み合わせた技術やサービスのことです。

米国では、fintechという言葉は、2000年代前半から使われていました。

しかし広く認知されるようになったのは、リーマンショック後、新しい金融ベンチャーが次々と誕生してからです。

金融機関内部だけでなく、一般の人々に直接、インターネットやスマートフォン、ビッグデータを活用したサービスが提供されるようになりました。

最も普及している例として、QRコードを使った決済サービスが挙げられます。

QRコード決済をサービス提供者側から見ると、消費者の購買履歴というビックデータを得られることが大きなメリットとなっています。

特に従来の金融機関ではリーチできなかった、銀行口座やクレジットカードを持たない消費者や、クレジットカード決済を導入できない小規模の小売業者などのデータも収集できるのです。

MMD研究所が2021年1月に行った調査によると、日本におけるQRコード決済のシェア1位はPayPay、以下はd払い、楽天ペイ、au Payと続きます。

これらのサービスはいずれも、従来の金融機関ではなく、通信事業者やそのグループ会社が提供しています。

サービス提供者は、QRコード決済から得られたデータをもとにターゲット広告を表示することやECサイトに誘導するなど、さらなる収益も狙えるということです。

一方、従来の金融機関は、fintechの広がりによって顧客や顧客から得られるデータを奪われている面もあるのです。

自己PRは就活エージェントに頼ろう

こうした業務効率化や他業界からの参入による競争の激化から、金融業界では人員削減の動きが広がっています。

みずほフィナンシャルグループは2026年までに1万9,000人の削減、三菱UFJフィナンシャルグループは2023年までに6000人の削減を公表しています。

今後、より狭き門となることが予想される金融業界への就職を目指すなら、「信用力」は最低限必要な資質です。

今後はそれにプラスして、求められる能力があります。

それは、AIには読み取れない隠れた顧客のニーズを汲み取ったり、新商品を開発したりする能力です。

人間ならではの「思いやり」、「発想力」で、IT技術で効率化できない部分を補う人材が必要とされているのです。

しかしこれらの能力は、マニュアル化された自己PR術や就活テクニックでは評価されにくい部分です。

人間ならではの能力を引き出すためには、やはり一人ひとりに寄り添った、人間ならではの就活支援が必要です。

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そのため、一人ひとりの能力を引き出し、さらにそれをどうPRするか、じっくり相談できるのです。

金融業界の自己PRを作成するポイントを知っておこう

金融業界と一口にいっても、その業種と職種は多岐にわたります。

自己PRの作成には、職務において金融業界が求める人物像のキーワードである「思慮深さ」「誠実さ」「正確さ」や「慎重さ」「タフさ」について考え、さらにその企業が求める人物像について掘り下げましょう。

金融業界にマッチする自己PRの例文などを参考にしても良いでしょう。

金融業界に必要な資質をもった人間として、自分の強みや長所をしっかりとらえた自己PRと笑顔を忘れずに内定を勝ち取りましょう。

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