食品業界の志望動機の作り方とは?伝えるべきポイントや例文も紹介

食品業界の志望動機の作り方とは?伝えるべきポイントや例文も紹介

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はじめに

「食品業界で働くことの魅力って?」 「食品業界の志望動機はどんな風に構成したら良いの?」 「食品業界の志望動機が思い浮かばないときにはどうすれば良い?」 このように、食品業界への就職を目指している人の中には、志望動機をどのように書けばよいのかわからないという人もいるのではないでしょうか。

この記事では、食品業界の現状や将来性、食品業界の志望動機の構成、志望動機で伝えるべきポイントなどを解説しています。この記事を読むことで、食品業界の志望動機をどのように書けば良いのか把握できるでしょう。

また、志望動機が思い浮かばないときの対処法についても解説するため、思い浮かばずに困っているという人も参考にできます。

食品業界の志望動機の作り方について知りたい人は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

食品業界の人気度は?

冒頭でも書いた通り、食品業界は常に需要があります。

人がいる限り食品は常に消費され続けますし、それはこれからも変わることはありません。

そのため将来的な安定性を求める学生にはとても人気が高く、就職活動で志望業界を決める際に食品業界を考えるという学生は毎年半数近くにのぼります。

さらに食品業界を目指す学生の中でも、食品を実際に製造する仕事をしたいのか、食品メーカーなどに就職して新たな商品を開発したいのかに分かれます。

食品業界を広い視野で見たときの志望動機と、さらに自分が志望する職業に視点をフォーカスした志望動機、どちらについても考えながら具体性を意識して自分の目的や目標、意気込みなどを語る必要があります。

食品業界の現状と将来性

食品業界で活躍したいと考えるなら、現状や将来性について知っておいたほうが良いでしょう。

特に今は新型コロナウイルスの影響もあり、数年前とは様変わりしているかもしれません。

また、一口に食品業界と言っても実にさまざまな企業があります。

外食産業や食品メーカーでは問題点も違うと考えるべきです。

食品業界について調べると、どういった分野でなら自分が活躍できそうか判断しやすいのではないでしょうか。

さらにくわしく食品業界を知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。

食品業界の現状

食品業界全体を見ると、成長傾向にあります。

現状、食品は生活をするうえで欠かせないものであり、需要がなくなることはまずありません。

経営が安定している企業も多いです。

全体は成長傾向でも、業態によって状況は異なります。

2020年から新型コロナウイルスの影響により、外食産業の売り上げは大幅に下降しました。

配送サービスとの連携で盛り返してきてはいるものの、アルコールの売り上げがなかなか復活しないのは大きな痛手です。

一方、外出自粛で家にいる時間が増えたことで売り上げが増加している企業もあります。

それは、食品製造メーカーです。

自宅で料理をする機会が増え、調味料の製造メーカーは順調に売り上げを伸ばしています。

昼食を自宅でとる際に、簡単にレトルト食品やインスタント麺を利用する人が多く、それらのメーカーも売り上げが増加しました。

また、近年は健康志向の高まりから、健康食品を製造・販売する企業も好調です。

高齢化社会にともなって、介護食や高齢者への個食配送サービスなども注目されています。

食品業界の将来性

次に、食品業界の将来性について見ていきましょう。

日本は少子高齢化の問題があり、食品業界もこの影響を強く受けると考えられます。

そのため、業界全体の需要はゆるやかに縮小していくといえるでしょう。

高齢者はあまり量を必要としませんし、子どもが増えず人口は減っていくばかりです。

日本で今以上に売り上げを伸ばそうというのはきびしいのかもしれません。

食品業界では、海外進出を目指す企業が今後増えていくでしょう。

そして、介護食や健康食品の需要は伸びるはずです。

年齢を重ねても病院のお世話にならず、健康に過ごそうと考える中高年は大勢います。

また、結婚せず1人で生活する人も多くいるので、個食サービスのニーズも増加していくに違いありません。

食品業界の近年の傾向を理解しておこう

時代と共に消費者のニーズは変化していくため、食品業界でも消費者のニーズに対応するための新しい商品開発など、さまざまな対応を行っています。

ここでは食品業界の近年の傾向について紹介していくため、参考にしてみてください。

健康志向が高まっている

近年では消費者の健康維持や健康増進、美容のニーズが高まってきていることから、これらのニーズを満たす健康食品の市場が拡大しつつあります。

コロナ禍によって自身の健康を見直すなど、消費者に強まる健康志向を受け、機能性表示食品市場も健康食品市場の拡大を牽引しています。

今後も健康への関心やアンチエイジングへの意識などは、高い状態が続いていくでしょう。

業界の再編が進んでいる

食品業界では、他者との価格競争や小麦や油といった原材料の高騰、さらには後継者不足などの問題によって企業の合併が起こっています。

このように食品業界では業界再編が進んでいるため、業界内の勢力図が変化しつつあると言えるでしょう。

ニーズや購入手段が多様化している

近年では消費者のニーズが多様化しており、コロナ禍の影響もあり1人で食べる個食化なども話題になっています。また、インターネットで生鮮食品を注文できるネットスーパーの需要も高まっており、食品の購入手段も多様化してきています。

食品業界で働く6つの魅力

食べることが好き、食品は必需品だから安定している、子どもの頃からの食を通じて知っているメーカーが多いなど、食品業界を選択肢に入れる就活生は少なくありません。

もっとも、本気で内定を取りにいくには、ただ好きだからとか知名度がある企業だから、安定業界だからでは足りません。

食品業界の志望動機を考えるためには、まずは食品業界の本質的な魅力を理解しておきましょう。

1:食への関心がさらに深まる

食品業界といっても、扱っている食品は企業ごとにさまざまなジャンルがあります。

子どもの頃から馴染みのあるお菓子やアイス、ドリンク類をはじめ、冷凍食品メイン、缶詰メイン、レトルト食品メインといった企業や調味料中心の企業もあります。

近年は少子高齢化の影響で子ども向けのお菓子から大人向けのお菓子の開発をはじめ、介護食などの事業を立ち上げることや需要が高まっているサプリメントや健康食品の開発を手掛ける部門を設け、多角化も進んできました。

どの企業を選ぶかにあたって業界研究や企業研究を行っていくことで、より食への関心を深めることができます。

食への興味が深まってくれば、将来、どんなことに取り組みたいか、食を通じて何を発信し、成し遂げたいのかが見えてくるでしょう。

2:自分が携わった商品を目にする機会が多い

食品業界に就職すれば、自分が開発に携わったり、製造したり、プロモーションや営業を手掛けた商品を身近なところで見ることができるようになります。

スーパーやコンビニで並んでいるのを見かけたり、電車の中で自分が手掛けたお菓子の箱を持っている人を見かけたりすると、何だか嬉しくなることやモチベーションも高まるものです。

近年はSNSなどで、ちょっとしたお菓子を含め、あらゆる食品について「おいしかった」と写真を載せたり、レビューを投稿したり、商品紹介を行っている人が増えてきました。

そうした情報に触れると嬉しくなるほか、商品改善に役立てることや新たな商品開発へのアイディアが湧くなどしてきます。

常に自社製品を身近に感じながら、モチベーション高く成長していける業界です。

3:人々の健康に関与できる

人は食べなければ生きていけません。

そして、人の体は食べたものでできています。

食品業界で食品の提供に関与するということは、人々の命や健康にも関与していることを意味します。

近年は特に健康ブームが起きる場合や高齢化によりいつまでも元気で過ごしたいニーズや、メタボや生活習慣病などを気にする人が増えてきました。

こうした時代の流れや消費者のニーズの変化を受けて、各食品メーカーでも糖質オフ、カルシウム補給といった健康やダイエットをテーマにした食品開発や血圧を下げる、脳を活性化するなど特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品の開発を手掛ける企業やサプリメント事業に乗り出す企業も増えています。

企業選びだけでなく、どの部門でどんなことに携わりたいか、よく検討して、明確で具体的な志望動機が持てるようにしましょう。

4:生活に欠かせない食品業界は一定の需要がある

食品には生鮮食品や冷凍食品、レトルトなど、さまざまな種類があります。

このような食品には、その時代の流行はあっても、食品自体の需要がなくなることはありません。

たとえばモノには需要の移り変わりがあるため、近年ではインターネットの普及によって、紙の本などの需要は減少していると言えます。

しかし食品そのものは生活に欠かせないものであるため、常に一定の需要があります。

5:世界につながるチャンスがある

近年では世界的な和食ブームにより、日本の食品や調味料の需要が増加しています。

また、日本では食の安全に厳しいことから、海外の消費者にも受け入れられています。

そのため、世界につながるチャンスがあり、実際に海外展開を進めている企業も多いです。

6:Uターン転職やIターン転職も可能

食品業界の企業の中には、地方の特産品を生産するなど地方で活躍している企業も多いです。

そのため、食品業界であれば地方で業績を上げている企業へのUターン転職やIターン転職も視野に入ります。

何らかの事情でUターンやIターンを行う場合の選択肢として、食品業界は有効だと言えるでしょう。

食品業界の職種とは?

食品業界の企業では、さまざまな職種の人が関わりながら業務を行っています。

そのため、食品業界を目指すのであれば、どのような職種があり、どのような役割を持っているのか把握しておくことが大切です。

ここでは食品業界の職種について紹介していきます。

商品企画

商品企画とは、新しい商品の企画を担当する職種です。

主にマーケティングやデータ分析などの業務を行っており、消費者がどのようなニーズを持っているのか探りだすことで、新商品や商品のリニューアルのためのアイデアを出します。

そのため、食品業界は未経験であっても企画職の経験がある場合は転職しやすいと言えるでしょう。

研究開発・生産

研究開発・生産とは、製品開発を行う職種です。

研究所で商品の開発を行ったり、開発された製品を工場で生産したりすることが仕事となります。

企業によっては食品ではなく食品加工技術や冷凍技術などの開発を行っているケースもあるため、最先端技術の開発に携われる可能性があります。

営業・販売

営業・販売とは、自社商品の営業や販売を行う職種です。

スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに自社商品の売り込みを行ったり、消費者に自社商品に興味を持ってもらうためのキャンペーンの企画を行ったりします。

食品業界の営業に転職する場合、営業や販売の経験があると評価されやすいでしょう。

管理

管理とは、企業の管理を行う経理や人事、経営、法務といった部署を指します。

管理として働く場合、自社製品に直接関わることはありません。

そのため職種が同じであれば転職しやすいと言えますが、広報などの部署で働く場合は自社商品や食品業界に関する知識が必要になるでしょう。

食品業界の志望動機の構成

食品業界で働きたいといっても、その職種は様々で携わる仕事が異なります。

食品業界の志望動機を書くコツとして、まずはどの職種を目指したいかを検討することが求められます。

志望する職種ごとに求められる能力や経験などを踏まえて、志望動機を構成しましょう。

では、食品業界で働きたい方が志望動機を作成する際に、どのようなポイントを押さえて書けば良いのか、構成を見ていきましょう。

結論:私は〇〇という点で貴社を志望しました

まず、結論から述べることがポイントです。

数ある食品会社の中から、なぜ、その会社を選んだのかを端的に述べましょう。

理由や経験談から入ってしまう方がいますが、その場合、なぜその企業を志望したのかの結論が見えにくくなり、アピールが弱くなってしまいます。

そのため、まずは結論を述べ、その後に理由、経験談とつなげていくことが大切です。

食品業界志望というと、食べることが好き、美味しいものを作りたいといった方や食は生きていくために欠かせないものだから、人々に笑顔や幸せな時間を届けたいといった気持ちや考えを持ち、それが志望のきっかけの一つになっている方も多いことでしょう。

ですが、美味しいもので幸せを運ぶといった内容だけでは、今食品業界で求められている人材としては少し意識が不足しています。

食品業界に求められ、なおかつ近年トラブルが多く、課題を抱えているのが安全性の問題です。

近年あらゆるメーカーにおいて、製造中に製造機器の破片が混ざるなどの異物混入やパッケージングが甘かったなどによる腐敗、賞味期限の間違いや期限切れ商品の流通などのトラブルが相次いでいます。

また、アレルギー表示の漏れやアレルゲンの混入など人体に影響を及ぼす重大なミスなども生じています。

回収コストや廃棄リスクを防ぎ、消費者の信頼を失わないためにも、安全意識を高く持ち、業界が抱える課題の解決や安全管理を徹底したいといった観点を盛り込むのも一つの方法です。

理由:なぜならば〇〇という経験で〇〇と考えたためです

多様な業種がある中で、なぜ食品業界に興味を持ったのか、きっかけとなった理由を伝えましょう。

理由を挙げる際は、具体的な経験を挙げることで説得力が高まります。

エピソード:私は〇〇で〇〇ということをしていました

その会社を志望するきっかけとなった具体的なエピソードを伝えることがポイントです。

大学時代やアルバイトの経験など直近のエピソードでも良いですし、子どもの頃の話でもかまいません。

自分の経験としてのきっかけがない場合は、たとえば業界研究をしたことで食品業界に興味を持ったことがきっかけでも問題ありません。

ただし、なぜ他の業界ではなく食品業界なのかを具体的に伝えられるようにしましょう。

また、エピソードを述べる際は起承転結のステップを踏むことがポイントです。

なんらかの問題が生じて、それをあなたの行動で乗り越え、成果を出せたという流れです。

そのため、エピソードを選ぶ際には、問題解決の行動をした経験があるエピソードを選ぶ必要があります。

問題:その経験で〇〇という問題に直面しました

エピソードの概要を説明した後、その経験で直面した問題について紹介します。

問題が生じて、あなたの行動によって解決に至ったエピソードを選ぶ際は、その会社での入社後に活かせるような、あなたの強みや能力を発揮したエピソードを選ぶようにすることがポイントです。

また、直面した問題を紹介する際は、初めてあなたの話を聞く面接官がその状況をイメージしやすいように、簡潔かつわかりやすく説明することが必要です。

行動:そのため私は〇〇を行いました

直面した問題に対して、あなたが取った行動について説明しましょう。

誰かに指示して行わせた、誰かの指示や提案を受けてやってみたというのではなく、主体的に自らの強みや能力を発揮させて行った行動であることが必要です。

結果:その結果〇〇になりました

問題解決に向けて行動を取ったところまでで話を終わらせるのではなく、行動を取った結果どうなったのかまでしっかりと伝えましょう。

ビジネスにおいてはプロセスも重要ですが、成果が求められるのが基本です。

ただ行動に出ただけでなく、どんな成果がもたらされたのかをしっかりとアピールしましょう。

自分の行動で問題が解決しましたとサラッと流すのではなく、具体的に問題が発生していた時点と行動を取った後の違いが述べられるとわかりやすいです。

その際は数値などのデータや具体的かつ客観的な尺度でビフォーアフターが比較できると、より成果をアピールしやすくなります。

結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております

最後にその企業にどう貢献していきたいのか、経験談を踏まえてアピールします。

エピソードを話すプロセスも4ステップあるため、最後の結論を忘れてしまう方も少なくありません。

エピソードを話しただけでは、自分の頑張りや美談を伝えただけで終わってしまいます。

志望動機は、その会社でなければならないことをアピールし、自分を採用することで企業にメリットがあることをアピールする重要な機会です。

それを踏まえて、どのように貢献できるのかを伝えましょう。

志望する企業に入社した場合に、どのような活躍をしたいのか、どのように成長していきたいのか将来ビジョンを踏まえた視点を持つことがポイントです。

時代のニーズに合わせて、こんな商品を企画してみたいとか、生産管理の責任者となって異物混入などが起こらない生産体制を構築したいなど、チャレンジしてみたいこと、その会社で実現したいと思っていることを具体的に伝えましょう。

単に、一人前になりたい、漠然と新商品の企画を通したいといった内容では伝わりません。

他の業種や他社でも通用するような、汎用性のあるビジョンにとどまらないように気を付けましょう。

食品業界で求められる人材とは?

食品業界の志望動機を作る場合、食品業界がどのような人材を求めているのかも把握しておくのがおすすめです。

求められている人物像がわかれば、採用担当者の目に留まりやすい志望動機を作成しやすくなるでしょう。

ここでは食品業界で求められる人材を紹介していきます。

食に強い関心がある人

食品業界で働く以上、食に強い関心を持っている人が求められています。

食に関心がある人であれば、自分がおいしいと思える食べ物を探したり、興味を持って新商品を開発したりすることができるでしょう。

常に新しい視点で物事を捉えられる人

人々の食べ物へのニーズは変化し続けているため、食品業界ではニーズに合わせた新商品の開発など、流行の変化に沿って新しいものを生みだしていく必要があります。

そのため、常に新しい視点で物事を捉えることができる人が求められていると言えるでしょう。

チャレンジ精神がある人

世界的な和食ブームもあり、食品業界では海外進出を行う企業も多いです。

そのため、食品業界では消費者や時代のニーズに合わせて一歩先を見据え、さまざまなことに挑戦していけるチャレンジ精神を持った人が求められています。

真面目で誠実な人

食品業界での仕事は人の健康や命に関わるため、安全や安心への意識が必要とされます。

そのため、食品業界では真面目さや誠実さが重視されていると言えるでしょう。

自分の仕事に責任感を持ち、誠実に仕事と向き合える人が求められています。

食品業界の志望動機で伝えるべき5つのポイント

食品業界の選考に通るためには、どのように志望動機を伝えれば、選考者に採用したいと思ってもらえるのでしょうか。

志望動機を伝える際に重要となる5つのポイントをご紹介します。

1:なぜ食品業界を目指したのか

志望動機には、なぜ食品業界を目指すのかを明らかにしましょう。

選べる業界は多彩にあるにも関わらず、どうして食品業界を選んだのか、その理由を明確にすることがポイントです。

食に関わる仕事をしたいなら、食品メーカー業界をはじめ、飲食業界といったサービス業や、コンビニやスーパーなどの小売店などの流通業界もあります。

食に関連する業界は多彩にある中で、なぜ、その業界なのか、そこで何をしたいのか、そこでどういった活躍をしたいと考えているかを伝えるのがポイントです。

2:食品業界の中でもなぜその企業なのか

食品業界には大企業から中小企業に至るまで、全国各地に数え切れないほどの企業が存在しています。

その中から、エントリーした企業を選んだのはなぜなのかを明確にしましょう。

その企業が製造している食品の同業他社と比べた時の魅力や差別化できるポイントを調べ、企業の経営理念や経営方針、食に対するこだわりなどをしっかりと企業研究をして理解し、選んだ理由を明確にすることが大切です。

複数の企業にエントリーする方は、その企業ごとに、どの企業も本命であることを前提にした選んだ理由を伝えましょう。

3:今までの経験を入社後にどう活かせるのか

食品業界を目指す方の中には、単に食べることが好きといった方もいれば、大学時代に栄養学を学んだとか、アルバイトで調理の仕事や食品製造の仕事に携わった経験がある方もいるかもしれません。

また、食に関する忘れられない体験談や経験を持っていることがキッカケで、食品業界を目指す方もいることでしょう。

志望動機を伝える際には、目指す理由となったエピソードを話すことがポイントです。

さらに、ただエピソードを話して終わりにするのではなく、そこから得た経験や想いなどを、どう入社後に活かしたいのか、どのように企業に貢献したいと考えているかを伝えましょう。

他の企業でもできること、どの業界でもできることではなく、食品業界の中でも、その企業で行っていることに重点を置いて述べられるとベストです。

4:いかに食品の安全性を重視しているか

食品は特に消費者の安全意識が高い分野であることもあり、食品業界にとって安全性は最も重要なものの一つとなっています。

徹底した品質管理が、食品メーカーにとって自社商品のアピールポイントにもなっています。

そのため、志望動機でもいかに食品の安全性を重視しているかをアピールすることが大切です。

5:将来のビジョンはどのようなものか

漠然と「食品に関わる仕事がしたい」という内容の志望動機では、食品業界への関心が低いと評価されてしまいます。

志望動機では、どのような部分で食品業界と関わりたいのか、さらに将来的にはどのような業務を担いたいのかまで具体的に伝えると良いでしょう。

食品業界に送る志望動機例文

食品業界にエントリーする場合の志望動機には、どのような理由を用いるのがいいのでしょうか。

代表的な理由をもとに、例文をご紹介します。

自分が食品業界を目指す理由をしっかりと考え、書き方などを参考にしてください。

私は人々の食の安全を守りたいと常々考えています。きっかけは小学生の頃、両親が食中毒になったことです。その元となったのはあるレストランの料理でしたが、当時それは大きなニュースとなりました。

生活する上で避けては通れない食というものが、危険とも程近い位置に存在しているということは当時の私には衝撃でした。

御社の食品は製品の安全管理を強みとしており、仕入れ、製造ライン、流通など全ての工程に細心の注意を払っています。食の安全というテーマに対して真摯に向き合っている姿勢は魅力的で力強く、私も御社の一社員として、世界の人々の食の安全を守っていきたいと切望いたしました。

生活に欠かせない業界が理由

「私は生活に欠かすことができない食の仕事に携わりたく志望しました。

人間は食べなくては生きていけません。

どんなに経済状況が悪化した場合や環境が悪化しても食品業界はなくならず、常に求められる業界です。

災害ボランティアの経験を通じて、避難所においても食は必須であるとともに、いかに安心して食べられ、体にも心にも優しいものが喜ばれるかを身に染みて感じました。

御社ではレトルト食品のラインナップが豊富で、災害時にも役立ち、日々の忙しい生活の中で気軽に食べられる食品でもあります。

私はレトルト食品の開発を通じて、どんな状況でも生活に欠かせない食品をより便利で、より安心した形で届けたいと志望しました。」

食品業界のインターンシップに参加したことが理由

「私はインターシップで食品業界のものづくりに触れたことがキッカケで志望しました。

毎日当たり前のように食べている加工食品が、どれだけ多くの人の手間と工程を経て作られているかを目の当たりにし、衝撃を受けました。

手頃に買える食品でありながら、これだけの手間がかけられ、品質管理が徹底され、こだわりを持って作られている現場に感動したのを覚えています。

その後、インターン生と一緒に試食会がありましたが、緊張していたはずが、おいしいものを食べただけで場が和み、コミュニケーションが活発になったのも鮮烈でした。

自分もその現場に携わり、人々に当たり前の安全とおいしさ、食べる喜びや人々のコミュニケーションまで影響する食品を作り出したいと考え、志望しました。」

食品業界で成し遂げたいことがあるため

「私は近年問題となっているフードロスを業界主導で解決したいと志望しました。

私は百貨店のフードフロアでアルバイトをしていましたが、毎日大量の売れ残りが発生し、それをゴミ袋に詰めるという作業をしていました。

せっかく手間暇かけて作った食品をゴミにするのは悲しく、一番避けたい作業でした。

フードロスをなくすには消費者はもちろん、販売を担う流通業者の意識改革も不可欠であり、その食品を提供するメーカーは何よりも牽引役になるべきと考えています。

フードロスに対する取り組みをスタートさせた御社で、業界の牽引役として無駄のない社会を作りたいと思い、志望しました。」

食品業界の志望動機を考えるときの注意点

食品業界を目指している人のほとんどは、食べることが好きな人や応募企業の商品が好きな人でしょう。

そのため、志望動機を考える際にはいくつか気を付けなければいけないポイントもあります。

ここでは、食品業界の志望動機を考えるときの注意点を紹介していきます。

その企業の商品が好きだからという理由だけで終わらない

応募企業の商品が好きという理由だけでは志望動機としては浅いため、採用担当者の心を動かすことはできません。

応募企業の商品が好きであることはもちろん、入社後にどのような仕事をしたいのかといった内容まで踏み込んで伝えることが大切です。

安定しているからという理由はNG

食品は需要が安定しているため、食品業界を目指しているという人も多いでしょう。

しかし食品はニーズの移り変わりも激しいため、食品業界では積極的に新たな挑戦ができる人材が求められています。

そのため、志望動機では安定性を理由にせず、熱意やビジョンなどを伝えるのがおすすめです。

食品業界の志望動機が思い浮かばないときの対処法

食品業界の実態について、自分の想像とは異なる部分もあったかもしれません。

ESや履歴書に志望動機を書く際は、どこに魅力を感じたのかを織り交ぜて書く必要があります。

特に競合他社の多い業界でもあるので、ほかと比べてどこが良いのかを明確にしなくてはいけません。

現状や将来性の問題点を把握したうえで食品業界に入りたいと思っていても、うまく書けないこともあるでしょう。

どうしても思い浮かばないときの対処法を3つお伝えします。

自己分析をし直す

対処法の1つは、自己分析をし直すことです。

地震の長所や短所、人柄などの自己分析が足りていないと、自分の強みが見えてきません。

どのような長所があり、食品業界で活かせそうなのかといった具体的なイメージが必要です。

「食べることが好きだから」というような消費者視点の志望動機ではいけません。

また、たとえば食品メーカーだけでも多数の企業があります。

そのなかで自社を選んだ理由について企業は知りたいと思っているはずです。

「自分の得意なスキルが活かせそう」「目指すスキルを身につけられそう」など、自己分析と関連づけて書くと良いでしょう。

志望動機は、応募者が実際に働いたときに、どのように活躍してくれそうかを判断する基準になります。

自己分析のやり方についてはこちらの記事を参考にしてください。

企業研究をする

対処法の2つ目は、企業研究をすることです。

食品業界は就活生に人気があります。

漠然と食品業界に入りたいと考えているのでは、この先の就職活動はきびしいです。

自分が応募する企業の理念や社風・求めている人材・業務の内容などしっかりと把握しておく必要があります。

企業研究をすることで、企業の強みや自分自身との相性がわかり、志望動機として理論的に書けるでしょう。

また、どのような人材を求めているのかを知っておけば、その理想像に近づけることも可能です。

少し大袈裟に書くのはかまいませんが、嘘をついてはいけません。

運良く入社できても、実像とかけ離れていると、お互いに不幸です。

企業研究については、よりくわしいこちらの記事をお読みください。

エントリーをやめる

対処法の3つ目は、思い切ってエントリーをやめてしまうことです。

そもそも食品業界の仕事は、自分が本当にやりたいと思っている仕事なのでしょうか。

本当にやりたい気持ちがあるならば、志望動機がまったく思い浮かばないことは考えにくいのです。

入社したいのに文章がうまくまとまらず、書けないことはもちろんあります。

それは書き方のポイントがわかれば解決する問題です。

前述した対処法、自己分析と企業研究をしても志望動機が思い浮かばない場合は、エントリーをやめましょう。

半ば無理やりに志望動機欄を書いても、いずれミスマッチが生まれるのは明らかです。

書類、面接と選考には時間がかかります。

無駄にしないためにも、一度立ち止まって考え直したほうが良いでしょう。

食品業界について知り志望動機を完成させよう

食品業界は非常に人気の高い業界です。魅力的な志望動機を考えるためには、

・その業界、その企業でないといけない理由を考える ・読み手を意識した文章構成を組み立てる

この二つの点を重視して、他の志望動機と差をつけましょう。

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