社会に出てからリーダーシップというのは非常に重要になってきます。個人ではなく企業という集団の中で仕事をすることになるので、その集団を纏める存在というのは、どんな企業でも重宝されます。
学生時代にリーダーシップを発揮する場面は沢山あります。サークルや部活、アルバイトでもバイトリーダーなどがあり、それらの経験を就職活動の面接で上手に話すことができれば、非常に有効です。ですが正しくPRしなければ意味がありません。
就職活動の面接でリーダーシップを相手に伝えるためには、どのような部分に気をつければ良いのでしょうか。今回は例文なども交えつつ、ご紹介します。
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リーダーシップが求められる場面を説明する
リーダーシップを企業にPRする上で大切なのは、そのリーダーシップが企業で働く中でも貢献できる力だということをしっかり伝えることです。
一概に「リーダーシップがある」と言っても、どのような場面で、どれくらいの人数に、どのようにリーダーシップを発揮したのか、全く情報がありません。自分自身のリーダーシップをPRするのであれば、なるべく具体的に話せるようにしておきましょう。そしてその事例が、企業に入った後でも役立つものか、応用できるものなのかということも慎重に検討してみてください。
リーダーシップを発揮するために取った行動について触れる
次に大切なのは、自分がリーダーとして何を行ったのか、ということを伝えることです。
自分がリーダーだと宣言し、仕事を人任せにしていただけではリーダーシップを発揮したとは言えません。どのような場面で自分がリーダーとしての才覚を発揮し、問題に対してどのような取り組みを行ったのか、ということを論理的に説明していきましょう。
話を聞いている企業の担当者が「この人は機転がきくし、周りのことをよく見ているな」と思ってくれたら上出来です。
リーダーシップを自己PRする際のポイント
履歴書や面接でよく聞かれる質問と言えば自己PRです。
就活生の中には、自分をアピールするものがないと悩んでしまう方も多いです。
中には、長所としてリーダーシップを長所としてアピールする方もいます。
リーダーシップがあるところを企業に自己PRとして伝えたいのであれば、企業が求める人間性とマッチしているかがポイントになります。
ここでは、リーダーシップを自己PRする際のポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
企業が求めるリーダーシップを理解する
自己PRする際に多くの就活生が間違えてしまうのが、企業が求める人物像を理解していないという点が挙げられます。
企業側は、自己PRで述べられる長所を通して自社で活躍できるスキルを持ち合わせているのかを判断しています。
そのため、自己PRでリーダーシップがあるところをアピールするのであれば、まずは企業が求めるリーダーシップとはどんなものなのかを理解しなければいけません。
ホームページを確認したりOB訪問などをしたりして、企業が求める人物像をしっかり理解することで、高評価につながるでしょう。
具体的なエピソードが必須
自己PRを書く際に多くの就活生が迷ってしまうのが、どのように書き始めればいいのかという点です。
自己PRは、長々と書きたいことを書くのではなく、具体的なエピソードなどをシンプルに述べることが大切です。
ただ一言でリーダーシップがあるということをアピールしても、相手に自分の良さを伝えられません。
自分の強みであるリーダーシップがあることを述べ、どのような場面でその長所が発揮されたのかをエピソードを加えて明確にすることが大切です。
リーダーシップを発揮してどんな結果になったかを書く
さらに自己PRでは、自分の経験でリーダーシップを発揮してどのような結果を得られたのかを付け加えてみることも大切です。
強みをアピールするだけでなく、その強みを発揮して得た結果を書くことで、しっかりとしたストーリーになります。
面接の場では、さまざまな視点から質問されることも多いので、企業側が知りたいことを明確に伝えられるように、リーダーシップが発揮された場面やそこから得られた結果を振り返っておきましょう。
入社後リーダーシップをどう活かすかを書く
自己PRを述べる際にもっとも注意したいのは、入社後にどのように活躍できるかという点です。
自分の強みや経験、結果を伝えた後は、最後に今後どのようにリーダーシップを活かしていくのかを伝えていきましょう。
ここで企業側が求める人物像とマッチすれば高評価を得ることも夢ではありません。
リーダーシップを関連づけた自己PR例文
私には、全体の流れを把握して取りまとめる力があります。
大学のゼミでディベートをしたことがあったのですが、適当に分けられたグループはチームワークの欠片も当初はありませんでした。
私のグループもその例外ではなく、そもそも私自身もディベートというものをした経験がなかったので、当初は大変混乱していました。
しかし、次のゼミの時間までにディベートの基礎知識を身につけ、議題に対する研究もある程度済ませました。
そして他に適任者もいなかったので、私がリーダーとしてグループをまとめる、と名乗り出ました。
その次に私が意識したのは、
- チーム全員にディベートのルールを周知させる
- 議題に関して一定の知識を共有する
- それぞれの得意を見定め、役割を振り分ける
という3点でした。
特に3つめは難しく、各々に個別で話を聞きつつ、その人が知っている情報、得意な役割を慎重に見極めていきました。
その甲斐あって、結果的にゼミのディベートは大成功し、私のグループが勝利することになりました。
貴社に入社した場合にも、私が持っている「人の得意を見抜く能力」は大変役に立つと思います。
重要な局面やグループでのプロジェクトにおいても、全体の流れを把握したり、円滑に仕事を進めたりすることで貢献していきたいと考えております。
リーダーシップを関連づけた自己PR例文
ここでは、自己PRでリーダーシップをアピールする際の例文をご紹介します。
ぜひ参考にし、履歴書や面接で役立ててください。
例文①
私の長所は、どんな問題が発生してもあきらめずに解決策を練り仲間とともに対処する力があるところです。
私は、学生時代にサッカー部の部長を務めました。
部活のリーダーになりもっとも意識したのは、部員一人ひとりの気持ちに寄り添うことです。
共に練習し、大会優勝という同じ目標を持つ仲間に厳しい指示をするのではなく、自分の今考えている気持ちを伝えることで、チームワークの絆を深めていきました。
一人ひとりの気持ちを尊重し、悩む部員がいたら積極的にアドバイスをすることを心がけました。
日々、部員に寄り添ったことで部内の雰囲気が格段によくなり、大きな成果を出せました。
御社に入社できた際には、自身の強みであるリーダーシップを発揮し、人の気持ちに寄り添い、円滑に業務を進められるよう努力したいと思います。
例文②
私は、学生時代にアルバイトを通してリーダーとしての資質を伸ばしてきました。
私がアルバイトをしていた飲食店は、同年代のアルバイト仲間が多かったのですが、仕事にやりがいを感じられないという理由で辞めていく人が後を絶ちませんでした。
そこで、一人ひとりがもっとやりがいを感じ、イキイキと仕事ができるように今ある問題点を解決できるよう店長に相談しました。
そうすれば、すべてのアルバイト仲間や仕事にやりがいを感じ、同時に能力も伸ばせると考えたからです。
自分の意見を店長に伝えたところ、一人ひとりが責任感を持ち仕事に携われるよう新たなルールを生み出してくれました。
その結果、店内の雰囲気も変わり、仕事が楽しいと思ってくれる仲間が増えました。
私は、学生時代に磨いたリーダーとしての資質を入社後も発揮したいと考えています。
目標を持って業務に携われるよう計画的に進め、また時には上司や同僚のアドバイスをいただきながら邁進していきたいと思います。
例文③
私は、学生時代にアルバイトやボランティア活動を通してリーダーシップを発揮しました。
もっとも自分を成長させたのは、仲間とともに経験したボランティア活動です。
震災や豪雨被害に遭った方の力になれないかと考え、仲間に声をかけ現地に足を運びました。
困っている人の役に立ちたいという思いからボランティア活動に参加しましたが、仲間の先頭に立ち現地の状況を把握しながら被災者の要望に沿えるようサポートしたところ、多くの方から感謝され、今でも忘れられない経験となっています。
また、共に現地に足を運んだ仲間のスケジュール調整や健康にも気遣うことで、「安心してボランティア活動に参加ができた」と仲間からも温かい声をかけてもらえました。
今後もこの経験を通して身につけた強みを発揮しながら、チームに寄り添いサポートできるような人に成長し、御社に貢献できるよう努力したいと思います。
終わりに
例文では大学のゼミで行なったディベートでリーダーシップを発揮した話が書かれています。
- 学生自身も、他のメンバーもディベートや議題について、基礎的なことから把握していない
- 各々が本当にやりたいこと、得意なことが分からない
上記2つの課題に対して、基礎学習やチームメイトとのコミュニケーションを徹底することで克服したという話は、非常にイメージをしやすく、聞いている側からしてもその人の努力が分かります。また、重要なのは最終的な結果と、それが企業に入社した後にどのように役立つのかをしっかり説明しているところです。
自分がリーダーシップをPRする際にも、それらの起承転結がきちんと盛り込まれているかを確認してみてください。