採用試験時やインターンシップ時、企業が就活生に交通費を支給してくれる場合があります。特に地方から上京して就活を行う就活生は、一度の選考で交通費と宿泊費で数万円もの大きな出費になってしまうことも少なくないため、交通費が支給されるのは嬉しいですよね。
しかし対応方法は企業によって大きく異なります。
そこで今回は就活の交通費について、どのような場合に支給されるのか、また支給される場合に気をつけたいポイントについてお話しします。
☆交通費の支給は企業によって対応がピンきり
交通費の支給は、インターンシップ生全員に支給するところから、金額に上限を設けているところ、最終面接でも支給しないところまでなどと、企業によって対応の仕方は実にさまざまです。その理由は、応募者全員に交通費を払うとなると企業側に大きな負担となってしまうためで、最終面接のみ交通費を支払うという企業が多い傾向にあります。
交通費が支給される際の注意点としては、インターンシップや選考のための移動には、新幹線や高速バス、飛行機、電車などといった公共交通機関を使うということです。
自家用車やレンタカーを利用した際の使用料金やガソリン代、高速料金などは支給対象とならないことが一般的なので、注意しましょう。
☆地方在住でインターン参加の出費が重い場合
さまざまな企業で交通費支給の対応をとっていますが、特に就活生の負担が多いのが、選考と比べて交通費支給対象とならないことが多いインターンシップです。特に地方に住んでいる就活生の場合は、交通費だけでなく宿泊費がかかることも少なくないので、インターンシップに参加しにくいと感じる人もいるでしょう。
しかし、少しずつ給料が出る「有給インターン」というスタイルを取る企業も増えています。インターンシップ生に給料を出すのは企業側に大きな金銭的負担がかかりますが、有給インターンだとより優秀な学生が集まりやすくなるので、企業で一緒に働きながら人材発掘ができるという大きなメリットがあるのです。
また有給インターンのほかにも、遠隔地にいながら参加できる「リモートインターン」を実施している企業もあるので、そういった企業を探して参加してみるのも一つの方法です。
☆企業から費用を支給してもらうときは領収書を切る癖を
企業が交通費を負担してくれるときは、領収書を必ずもらうように心がけましょう。特に新幹線代や飛行機代は高額になりますし、タクシー代は交通状況などで料金が変わってしまうので、「この金額を支払いました」という証明になる領収書の発行は必須です。
中には高速バスや近距離電車の場合は、領収書が要らないという企業もありますが、後になって必要になると焦ってしまうため、きちんと領収書をもらっておくことが大切です。
また切符を購入する際は、企業の事務処理の手間を省くためにも、必ず往復分を購入してその金額の領収書をもらいましょう。領収書は切符券売機で発券できますが、もし発券し忘れたときは、窓口に行けば発行してもらえます。
☆宛名は不備のないよう正式名称と但し書きを書く
領収書を発行した後に、多くの就活生が迷ってしまうのが宛名をどのように書くか、です。
宛名は会社名か個人名かのどちらかになりますが、社会人になる前だとどうするべきか迷ってしまう人も多いでしょう。しかしこの答えとしては、宛名の記名は企業によって対応が異なるため、企業に直接問い合わせて聞く必要があります。
もしも移動する時間が企業の営業時間前など、問い合わせることができない場合は宛名を企業名にして、但し書きに「○○(自分の名前)の交通費として」と記載すると不備が少ないのでいいでしょう。宛名の企業名は、株式会社や(株)、有限会社なども区別して入れて、正式名称を書くようにしましょう。
☆交通費は基本的に就活生が負担するものと心得るべし
今回紹介したように、交通費の対応の仕方は企業や選考の進み具合によってバラバラです。
交通費支給を当てにしすぎると、いざ重要な選考やインターンシッップのときに「お金が足りない……」なんてことになりかねないので、交通費や宿泊費は基本的に自己負担だとあらかじめ考えておき、インターンシップや選考が始まる前からコツコツとアルバイトや節約をして費用を確保しておくようにしましょう。