海外の就活ってどうなってるの?「ベトナム篇」

近頃、身の回りでリクルートスーツをよく見かけるようになりました。 最近知ったのですが、このリクルートスーツというものは日本の就活独自の文化なようです。 そして、よくよく調べてみると、その国ごとに様々な形の就活があるようです。

そこで、今回は海外の就活事情を調査してみました! ということで、今回は幸運にもベトナムに住んでいる友人が三人いたので、彼らにベトナム人の就活事情を聞いてみました

ベトナム人はどうやって就活するの?

日本の就活ではやはり一番メジャーな方法は「就活ナビサイト」を利用することですよね。 理系から文系、専門学生に至るまで、日本人の職探しにナビサイトは欠かすことができません。

では、ベトナムではどうでしょうか? ベトナム人の主な仕事探しの方法は以下のものです

  • 求人ナビサイト
  • 知人や友人の紹介・親のコネ
  • 大学で開催されるジョブフェア(一部の大学に限る)

欧米だけでなく、東南アジアでも、インターネットで仕事を探す時代になっていますね。

しかし、一方で、日本の事情と大きく異なるのは、ベトナムの就活では「知人や友人の紹介・親の縁故」が非常にメジャーである所です。 ベトナムでは大学で専攻した分野で働くことが非常に一般的です。

日本では「外国語学部を出たけど出版社で営業として働く」ことや「教育学部を出たが、広告業界で働く」といったことは当たり前のように起こりますが、ベトナムはこの限りではありません。 これにより、「大学での専攻分野に就職した学生が、同じ学部の後輩を自社に引っ張ってくる」と言うある種の必然が非常に生まれやすいのです。

いずれにしても、ほとんどの場合は紹介の後に面接なりますが、ここでも、日本でのように複数回の面接を行うことは稀なようです。

ベトナム人はいつから就活するの?

日本では、就活が始まるのは大学在学中、3年次の後半からが一般的ですが、ベトナム人が就活を始めるのは基本的に「大学を卒業した後」です。 その理由としては「卒業研究や論文で仕事を探す時間が十分に確保できない」ことも挙げられます。

しかし、何より大きな理由はベトナムでは大学ごとに卒業の時期が違うことです。 つまり、A大学は8月で卒業、B大学では3月に卒業ということがあるのです。

日本の就活のシステムはあくまで各大学が同じスケジュール感で機能している事を前提として作られています。 よって、その前提が異なるベトナムでは事情が異なるのは当然のことです。 そして同時に、そのシステムから生まれた新卒という考え方も全く別のものになってきます。

ベトナムでは、新卒という概念にブランド力はありません。 新卒一括採用の目的の一つは「自社の長期的な発展のため、次世代の人材を確保して育成すること」よって、即戦力となるスキルや経験よりも、ビジョンのマッチングやポテンシャルを重視する傾向にあります。

しかし、ベトナム人は日本人の数倍のペースで転職をします。 日本ではよく「会社は最低3年、もしくは5年は働いたほうが良い」と言われていますが、ベトナム人は例えファーストキャリアであろうとなんであろうと1年や数ヶ月で転職します。 こうなると、会社としては長期的な育成も何もあったものではありません。それゆえ、ベトナムの就活市場では何よりスキルと経験が重視されます。

しかし、実際のところ、つい最近まで学生だった人材は豊富なスキルや経験を持ち合わせていることは極めて稀です。 それゆえ、彼らは今持っているスキルや経験。

すなわち、大学で専攻した分野に関わるものを武器に就活をすることになります。 そうなると必然的に、彼らが大学で専攻した分野の仕事をする。という事実の因果関係が見えてきます。

ベトナム人はどんな服装で就活するの?

ここまでは、ベトナムの就活のシステムについて書いてきました。 では一方で、ベトナムの就活と日本の就活の表面的な違いはどうでしょうか?

例えば、始めに書いたように、日本の就活の代名詞といばやはり「リクルートスーツ」です。 就活の代名詞でありながら大学生のアイコンとも呼べる代物ですが、果たしてベトナムにもリクルートスーツはあるのでしょうか?

聞いてみたところ、やはりベトナムにはリクルートスーツは無いようです。 当然といえば当然なのですが、ベトナムのような高温多湿の国ではスーツなんてとても着れたものではありません。

ベトナムの就活は基本的に服装自由ですが、そのあり方も日本とはかなり違います。 日本における服装自由とは、オフィスカジュアルやそれに準ずるものを指しますが、ベトナムの服装自由はそれよりも自由度が高いものです。 そしてなんと、驚いたことにサンダルを履いて就活をする学生もいるそうです。 もちろん、ベトナムにもTPOは存在し、すべての企業でそれが許されるわけではありません。 しかし、ベトナム人は、温暖な気候のためかサンダルが大好きなので、社会人でもサンダルを履いて仕事をすることが決して少なく無いそうです。

では、履歴書はどうでしょうか?

私たちが普段使っている履歴書とベトナムの履歴書にはどんな違いがあるのかも聞いてみました。 ベトナムでは、日本のような形式の履歴書は使わず。 CVというものを使っているようです。 CVというのはCurriculum Vitaeの略称で、ヨーロッパやアメリカで使われているものと同じです。

このCVが日本の履歴書と大きく違う点は「書式が自由」という点です。 日本の履歴書は初めから名前や住所、資格など、書かなければいけない項目が指定されていますが。 CVはそれらの指定がありません。 つまり、どんなことをどんな順番で書こうが、本人の自由なのです。 顔写真や性別。 更には志望動機すら書く必要はありません。 もちろん、これは職探しに使うものなので、必然的に自己アピールと関係の無いスキルは書けませんが、自由度は非常に高いといえます。 特に、クリエイティブ関係者のCVはかなり凝ったものが多いです。

気になる方は「海外 履歴書 すごい」などで検索してみてください。

最後に

いかがだったでしょうか? 世界の就活を覗いてみると、意外にもそこから国の文化や特色が垣間見えたりします。

アメリカであれば国土や人種の面、ベトナムであれば、気候や気質の面などを伺い知ることができました。 そして、同時に私たちの住む日本で行われている就活にも、この国の文化や国民性が色濃く反映されています。

以前から問題視されている、就活を原因とした自殺や、終身雇用制度が生む年功序列から来る若者の閉塞感。 これらの問題には日本人の文化や国民性が密接に関わっています。

世界から見れば特異な就活を行っている私たちですが、それらは本当にこのままで良いのでしょうか? 世界に視野を向け、多くを学ぶことで私たちの社会は今よりずっとよくなるはずです。

あなたも、世界の就活を知ることをきっかけに、私たちにとって何が正しいのか。見つめ直してみませんか?

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